大森神社(4)最上氏が残した有形無形。祝いの最上踊り

こんにちは。

元和8年(1622)。

最上騒動により改易された出羽山形藩主の最上義俊。

家柄を惜しんだ幕府により改めて、

蒲生郡・愛知郡・甲賀郡、三河国内、1万石で大森藩立藩。



が。

寛永8年(1631)に、最上義俊が死去。享年27。

嫡男の義智に家督相続が認められたものの、まだ2歳。

幼少を理由に領地を半減され藩も廃され、5千石の旗本に降格。



つまり大森藩は、

元和8年(1622)立藩、寛永9年(1632)廃藩。

以後の最上家は陣屋を構え、交代寄合として存続。

※交代寄合
禄高が1万石以下の旗本ながら、大名と同等もしくはそれに準ずる待遇を受けた。参勤交代は任意。(wikipediaより)


明暦元年(1655)、義智は初めて領地に赴任する許可を得ます。


こらこらこら。


大森神社は、この新しくやって来た最上氏代々の崇敬を受けました。

毎年の祭礼には最上氏が十人の足軽を出し、長柄槍を捧げて、神輿渡御の警護をしたとか。



延宝7年(1679)鳥居を建立。

元禄6年(1693)梵鐘、神輿、燈籠、後に舞殿を建立寄進。


最上家の助成で建てられたという舞殿。


ここは近江国蒲生郡大森。

あなたは、最上家家紋「足利二つ引」。


はいはい。


舞殿の各所に、最上の家紋。


今も残る最上氏寄進の梵鐘。


家督を継いだ時にはまだ2歳だった義智。

領民が慕う名君に成長したといいます。



そんな義智も、はや還暦を過ぎて数年。

ニュースです。


元禄8年(1695)12月15日。

義智は、「高家」に就任。

同年12月18日。

従五位下侍従・駿河守に叙任。


あああ、やっと明るいニュース。


嬉しいねー。

高家とは江戸城内で勅使接待など、特殊な儀式を担当する役目。
有名なのは、吉良上野介。最上氏と同じ清和源氏。

※ただし、最上氏の高家就任は一代限り。


この足利二つ引紋が役に立った。


このニュースを聞いた領民達は、


義智の叙位を祝い、藩の繁栄を祈って踊り始めました。

これが、滋賀県指定無形文化財の

「最上踊り」。


(滋賀・びわ湖観光情報より引用)

明治維新までは旧暦3月3日に陣屋の馬場において、最上氏の前に舞を納めましたが、維新後は大森の大森神社と尻無町の八坂神社の春の祭礼時に奉納されています。



おめでとうの気持ちが込められた最上踊り。

数百年間も変わらず領主最上氏を慕う気持ちがほこほこします。


大森神社
《住所》滋賀県東近江市大森町 大森神社


県道46号線を北へ向かうと、玉緒小学校。
そこが、大森の最上家陣屋跡地。


いつも応援いただきありがとうございます。
かの最上義光の後継が、なぜここに?と、ほんとにびっくり。芸は身を助けるではないですが、家柄は最上氏を助けたと言っていいのかな。しかし幕府にとっては渡りに舟な最上騒動。やることが姑息な感じは否めません。それに比べて大森の人々のあったかいこと。躍りを文で説明するのは難しいので、最上踊りで検索すると様々な動画があります。そちらをぜひ。

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お手数をおかけ致します。ありがとうございます。
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No title

こんばんは。

最上さん、高家になられたんですか。
(一代限りなのが悲しいけど)
最上踊り、見ましたよ。
こういう由来のお祭りが今でも続いているのは、嬉しい限りですね。
ここに限らず、長男だけしか参加できない行事って、今やそんなことを言ってられない状況ですよね。
そういう話は良く聞きます。
最上家のプライド、こういうのって嫌いじゃないのよね(要するに好きなの)
いつまでも続けてほしいお祭りだわ。

No title

こんばんは~

最上踊り知らなかったです。

領民に慕われ高家になって、良かった良かった^^

こういう大団円は和みます^^

もなみぃ~子狛お疲れさま^^
ぽちぽちぽちーーー☆彡

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

あ、ご覧いただきまして?ありがとうございます♪

昔は長男だけしか参加を認められなかった行事って、
今はどうなっているんでしょうね。
年をとってから懐かしくなって帰ってきても、祭礼自体が途絶えてしまっていたら寂しいだろうなぁ。

大森神社の祭礼は、若干の簡素化はあるようですが、今も続いておいでです。

特に最上踊りをきっかけに山形との交流もあるそうです。

あまり派手ではありませんが、ここにあの最上氏がいた、ということはもう少し知られてもいいのになぁー。

最上氏のプライド、最上氏の足跡、こそこそっと感じることができるお社でした。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

近江国で穏やかに過ごせて何より何より。

が。

出来れば、出羽山形から狛犬を連れてきて欲しかった・・・。

海路+琵琶湖、で運べないことはないっ。

もなみぃ~な子狛、活躍してくれました。
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