旧長岡家住宅。雨の少ない讃岐山脈南麓のおうち

こんにちは。


ぷっくりぷくぷく狛犬さんのいる八幡神社から


ふとお隣を見ると、何かある。


こんもりしてるのは、八幡神社。


運悪くおやすみでしたが、これは国の重文「旧長岡家住宅」。


入り口は正面のみで、あとは壁。


徳島県で昭和48年(1973)に実施した伝統的民家の残存調査の結果、県内では国指定の重要文化財の価値のあるものが合計で8件ありました。

そのひとつが、この「旧長岡家住宅」。
昭和51年(1976)5月20日に国の重文指定。

享保20年(1735)建築の棟札が残ることで、建築年代が明確。

尚、民家に棟札が保存されているのは、徳島県内の特色で、他県にはあまり見られないそうです。


この建物が元々あった場所は、旧脇町の西大谷地区。

大谷地区は奈良時代、大滝山開山の頃に集落が出来始め、次第に土地を開墾し現在の村落が形成されていきました。

大滝山といえば。


狼を追い払い神となった狛犬さんがいる


西照神社と


大瀧寺。


脇町から西照神社&大瀧寺への道中は、山、山、山。


そして時折見えた、集落。

文治元年(1185)屋島の戦いに敗れた平家の武将・藤原左近丞が一族朗党と共に源氏の追及を逃れ、一族の一部が残留したといわれています。(美馬市HP「旧長岡家住宅」より)

このような土地にあった建物。



桁行五間半(12m)、梁間四間(6.6m)、寄棟造茅葺きで大屋根が軒先まで葺下ろされる構造。

外壁は、杉皮や板などを用いない土壁でこれは雨の少ない讃岐山脈南麓の民家の特徴。

三方壁でカヤぶきは、夏は涼しく、冬暖かく、生活に便利だったのでしょう。

純農家(山林労働やタバコ栽培が主で、耕地農業はほとんどなし)で、小規模で労働力中心の生活が営まれていた代表的な民家です。

(美馬市HP「旧長岡家住宅」より)




平面は土間と床上二室が桁行に一列に並ぶ二間取り。

徳島県山間部に広く分布する二間取り系民家の代表的な一例で、建築年代が判明し、土間に独立柱が多くたつなど古様で価値が高い。


(文化遺産オンライン「旧長岡家住宅」より)
http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/187416


職人技。


茅葺き。にぎやか。


火の用心、でいいのかな。

この「火の用心」ですが、京都の山城から近江にかけての地域では、ヨシ葺きの屋根にアワビがあります。

甲賀53家筆頭家の望月出雲守さんち。別名・忍術屋敷。

ピカピカ光るあわび。

あわびは海のもの、海は水。
茅葺屋根の棟飾りに「水」の字が彫られているように、貝によって水を呼び、アワビに防火を願う説。

又は、カラスよけ。

CDをぶら下げるのと同じですね。
茅はカラスにとって最高の巣の材料。


移築された旧長岡家住宅のそばに、桜。

印象深かった西照神社と大瀧寺を思い出しつつ、次へ移動しました。


旧長岡家住宅

《住所》徳島県美馬市脇町猪尻西上野34


隣は八幡神社なりぃ。


いつも応援いただきありがとうございます。
たまたま展示がお休みの時に訪問したので、内部を見ることは出来ませんでしたが、西照神社へ登る道から眺めた集落と同じような環境にあった民家を近くで見ることが出来て面白かったです。真夏の大阪では暑いのかなぁ?しかし、讃岐山脈南麓の環境には適したおうちなんですね。

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No title

アワビがカラス除けになる(かも?)って初耳です。

昔の知恵って、意外だったり稀に迷信も?面白いですね^^

茅葺って憧れというか、いいなぁ日本だなぁって眺めます^^

ぽちぽちぽちーーー☆彡

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

特に近江から甲賀にかけて見られるあわび。

火の用心より、カラスよけの方が有力なようで。

確かに、すっぽ抜かれて薄毛になったら大変。

茅葺き屋根は維持管理が大変なんでしょうね。
代用材で葺かれた屋根の方が圧倒的に多くなりました。

茅葺きのおうちは、外から眺めるより、中で囲炉裏にあたって一杯やりながら見上げるのがオツってもんで。

鮎はもちろん、アスパラや椎茸も美味しくなります。
他にちびちびと、スルメ。へへへへ。

No title

県内では国指定の重要文化財の価値のあるものが合計で8件あり,
その8件の中の1つが旧長岡家の住宅ですか?
とても勉強になりました。

夏は涼しく冬は暖かい・・・
これこそが理想ですネ!

青空様

こんにちは。ご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

享保年間ですから、すごいですよね。

今回は内部を見ることは出来なかったので省きましたが、押し入れがないとか、囲炉裏が二つとか、民俗学的にも面白いようです。

五月というのにこの暑さ。
真夏になったらどうなってしまうのかしら。

ほんとに、夏は涼しく冬は暖かい家は、理想ですね!

No title

アワビだけに、火事になってもアワビる事のないよーに(くっ、くるひぃ)なんてね。

No title

こんばんは。

三方が壁。
暗かったでしょうね。
北海道の屯田兵住宅でも、窓は何か所かあるのに。
それに、屋根に鮑!!
これはビックリ。
その発想が面白いわ。
茅をカラスが持って行っちゃうのね。
茅葺はこちらにもあるけど、どうやってカラス除けをしたんだろう。

佐久だと、蔵には「〇の中に水」の文様が多いですね。
さすがに、身近に鮑は無かったものね。

たっつん様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

くっ、やられた。

・・・意趣返しが出てこないっ。

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

暗かったと思うんですが、雨が少ない土地で暑さ寒さをしのぐにはこの構造がよかったのでしょうねぇ。

屯田兵の建物とは時代が異なるので、こちらでもさすがに同時代の建物には窓がありますよー。

ただ、その構造が本当に天候に合っていたかは微妙です。
茅葺き屋根のおうちの夏の涼しさは、気持ちいいですものー。

屋根のあわび、面白いですよね。
近江にもあわびはないですが、他の物資と共にやって来たのかな。

マルの中に水。
昔、みずまるさんとは、変わったお名前だなーっと思い込んでいたのは内緒です。
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