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郡里廃寺跡(2)郡里の地名と段の塚穴古墳の意味

こんにちは。


原っぱですが、史跡。郡里廃寺(こうざとはいじ)跡です。


発掘調査により、白鳳時代の寺院の存在を発見。


塔基壇跡。


塔の西側にあった金堂はいずこ。

金堂跡からの礎石の出土はなく、基壇最低部の粘土層が確認されたことにより、金堂跡は東西18m、南北15m前後と復原されるとか。



「塔、金堂間の心を東西に47mへだてた位置に石敷列が走り、その下方に土塁を発見しており、また塔、金堂心より南北に60mをへだてた位置で同様な遺構を発見し、寺域をほぼ知ることができる。」

(文化遺産オンライン「郡里廃寺跡」より引用)
http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/202726/4


美馬市、ここ。

出土した軒丸瓦と同笵の瓦が香川県に分布することから、古くから讃岐山脈を越えた香川県側との交流があったと考えられます。

(美馬市HP史跡観光案内より引用)
http://www.city.mima.lg.jp/kankou/bunka/kunishitei/0002.html


塔の基壇以外は地表にないの。

さて。


【郡里ってなんだー】

ずばり、ここの地名 です。


再び、安楽寺。

「安楽寺文書」『三好千熊丸諸役免許状及び篠原長政添状』(永正17(1520)年)で、

「安楽寺、戻ってこい」のお手紙の宛先は「郡里にある安楽寺さんへ」となっています。


なぜ「郡里」の地名に注目するかというと、これが、「郡を治める役所である郡衙を示唆する地名」だから。


おいしいよ♪


【郡ってなんだー】

大宝元年(701)年に制定された大宝律令で、日本国内は国・郡・里の三段階の行政組織に編成されました。

国>郡>里

「郡には郡衙(ぐんが)が置かれ、班田や徴税の管理に重要な任務を果たし、律令制度下の中央集権的行政の末端に位置した。延喜式では591郡があったとされる。

郡衙施設は郡司が政務にあたる正殿・脇殿のほか、田租・正税出挙稲を保管する正倉、宿泊用の建築などから構成される。

郡司は旧国造などの在地有力豪族であることが多い。」(wikipediaより引用)

国府が整備されるまでは、郡衙がその地域の行政の中心でした。



郡里廃寺跡付近には

郡を治める役所である郡衙を示唆する地名である「郡里」や、
交通の要衝である駅屋の存在の存在を示唆する「駅」「馬次」も存在。

さらに、ですな。

ここから約2kmほど北東にあるのが、


段の塚穴古墳は、太鼓塚古墳と棚塚古墳の総称。

古墳時代末期の6~7世紀に作られた段の塚穴古墳。

円墳、横穴式石室。



玄室正面の棚と


ドーム式の玄室が特徴。

特にこの太鼓塚古墳の高さは10mもあり、全長13mの横穴式石室は徳島県下最大です。


この二つの特徴を持つ「段の塚穴式古墳」は現在確認されたもので25基(消滅・未発見のものは相当数か)。

また、段の塚穴式古墳の分布も特徴的で、ほぼ旧美馬郡の吉野川流域に限られています。


つまり、極めて地域色の強い古墳なのですねー。

全体をざっくり見ると


こんな感じ。※吉野川はもっと南になりますが。


ということは。

「古墳時代後期(6世紀後半)にはこの地域に一定の地域的まとまりが形成されており、それが律令国家体制の中で『美馬郡』となったのではないかと想像されます。」

(阿波学会紀要第55号「郡里廃寺跡の調査成果と史跡保存の経緯」美馬市教育委員会/生涯学習課より)

つまり、「郡里廃寺跡は、太鼓塚古墳の被葬者の子孫が一族の氏寺として建立したものであり、郡里廃寺跡を建立した一族が美馬郡を統括した郡司であったことが想像されます。」(美馬市HP史跡観光案内より引用)

http://www.city.mima.lg.jp/kankou/kankouannai/miru/0014.html

となるわけです。


つづく。


郡里廃寺跡
《住所》徳島県美馬市美馬町字銀杏木及び字願勝寺




いつも応援いただきありがとうございます。
この辺りに白鳳時代の法起寺式伽藍配置の郡里廃寺があったこと自体が驚きですが、少しずつ見ていくと、古墳の存在。ここにはもっと前から有力者を中心とした集団がいたのかな?と、どんどん面白くなってしまいます。美馬という所、とっても興味深いです。

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お手数をおかけ致します。ありがとうございます。
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非公開コメント

No title

こんばんは^^

凄いですね。
こんなに残ってるんだ。
古墳時代の集落が律令時代に繋がっていくのは壮大な歴史の流れですね^^

これだけ集落があるのなら、美馬郡は一定の人口を養えるだけ豊かな土地だったってことか。

地政学的にも面白そうな土地ですね。
ぽちぽちぽちーーー☆彡

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No title

こんばんは。

昔は、この辺りの中心地だったのかな。
今は、私の想像する通りの、四国らしい長閑な土地柄って感じだけど。
段の塚穴古墳
確かに棚があるわ。
私、あんまり古墳って見たことがないので(佐久にもあることはあるんだけど、中には入れなかったと思うのよね)、こんな風になってるんだ~と感心。
やっぱり棺は無いのね。
一体どこに行っちゃったんだろう?

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

見事ですよね。

郡衙の遺構が残っているかもしれません。
ここ掘れわんわんしたら、何か出てきそうな感じですよね。

南に吉野川が流れる河岸段丘上にありますが、西側は扇状地が開けている地形です。

何かあるにおいがぷんぷん。

何があって豊かだったのか調べていませんが、この地域の特異性は古くから郷土史家さんが様々な指摘や推測をされています。

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

地名、遺構、古墳、から、この辺りに有力な一族を中心とする集団がいたんでしょうね。

この付近の中心地だったかもしれません。

段の塚穴式古墳の形は、かなり特殊です。
使われる石材も、徳島県に独特の緑色の石がありますし。

しかも、太鼓塚古墳は立ったままで通る事が出来る点でもびっくり。

古墳は、ですねぇ。
お墓なので、それなりの心構えで、ですね。

それと、危険なので見学出来ないものが多いです。

仮に見学できたとして。

コウモリの大群が飛び出てきたり、壁一面のカマドウマとご対面なんてこともあるので、冬をおすすめします。

未盗掘の古墳、少ないです。
棺の本体が手水鉢になっていたり、蓋を立てて石仏様を彫ったり。

こちらの古墳の出土品は、願勝寺内の旧美馬町博物館に収蔵されています。

No title

こんばんは!
いつもありがとうございます。

原っぱか史跡か。
原っぱか城跡か。

この境界線は、人によって異なるのですよね~
よくタクシーの運転手さんに
「あんなとこ行ってもなにもないよ」
と言われます(^_^;)

No title

こんにちわ!
少し遡って読んできました。鬼がいっぱい見れてよかった!
でもこの熊みたいな奴の正体はわかりませんでした(笑)

しずか様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

>よくタクシーの運転手さんに
>「あんなとこ行ってもなにもないよ」
>と言われます(^_^;)

しずかお姉さま、いったいどこへ!?

素敵です。

きっと、訪問先が史跡とか城跡という名の「原っぱ」

なのですね。うふふふふ。大好きです。

これからはダニとかヒルとか蚊とか、危険なものがウヨウヨするので、お肌露出は禁物ですね。特に足元。変な格好だろうが何だろうが、パンツにスパッツは鉄則ですね。

それと、日傘と帽子。

日焼けしますし、むしむし避けにもなりますものね♪

今日、お寺の拝観で脱いだおくつの中にげじげじの子供が。
おくつを入れる密封パックを持参の季節になりました。

yuki様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

すみません、やっとコメント出来たのでご無沙汰してます。

んふふ。鬼さん、いっぱいでした?

熊みたいなやつは、ところどころで三好長慶だったり、通りすがりにつっこむ子熊だったり。

その正体は、えへ。

親友が宮崎の公園で発見して送ってくれた熊ちゃんですの。
彼女が好きだと思うもの、私も好きぃ~。
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Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

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