謎の石と弁才天と『最勝王経』。金磯弁財天で悩んでみた

こんにちは。


小松島の弁天山。


麓の金磯弁財天は、本尊を弁財天とする仏堂。


【仏教における弁才天】

「弁才天」の元はヒンドゥー教の「サラスヴァティー」(聖なる河の名)。

「サラスヴァティー」が仏教に取り込まれ、「弁才天」が生まれます。

4世紀頃に生まれた『金光明経』(こんこうみょうきょう)での弁才天は、音楽神、福徳神、学芸神、戦勝神など幅広い性格を持っていました。



日本に古くから伝わっていた『金光明経(曇無讖訳)』。
この時共に弁才天も伝来。


8世紀頃。『金光明最勝王経(義浄訳)』が伝来。


この経を広め、また読誦して正しく国王が施政すれば、国は豊かになり、四天王をはじめ弁才天や吉祥天、堅牢地神などの諸天善神が国を守護するとされる『金光明最勝王経』。

鎮護国家の経典といわれる由縁です。


ごちん、じゃない。


よって、

聖徳太子は、四天王寺を建立して『金光明最勝王経』を読誦させ。

聖武天皇は、金光明最勝王経を写経して全国に配布し、また、天平13年(741)年には日本全国に「金光明四天王護国之寺」(国分寺)を建てさせました。

その後も鎮護国家の経典『最勝王経』は、宮中の御斎会はもとより各地の寺の修正会などで必ず用いられました。


弁財天は、『最勝王経』の「大弁才天女品(ほん)」で描かれます。

性格は「弁才・知恵の神」、姿は鎮護国家の「戦神」。


竹生島の弁財天像は、8臂像。

8本の手に、弓、矢、刀、矛(ほこ)、斧、長杵、鉄輪、羂索(けんさく・投げ縄)を持っています。

全部、武器ですなぁ。


当初、吉祥天の眷属として主に武器を持っていた弁才天(『別尊雑記』)は、鎌倉時代には『最勝王経』の異本外伝として編纂された『弁天五部経』において、十五童子や大黒天、毘沙門天(夫ともされる)、白蛇宇賀神らを従え宝珠・宝鑰を持つ、日本風の姿へと、急速に変貌。


日本には日本の弁才天(弁財天)が出来上がったのでした。

さて。


弁天山で空海と一晩お話した女神が実は弁財天で、


白龍となって海中へ消えたと伝わる金磯弁財天。

本尊、弁財天。


『最勝王経』「大弁才天女品」で、性格は「弁才・知恵の神」、姿は鎮護国家の「戦神」と語られる弁財天ですから、


『最勝王経』と記したこれがあるのは、なるほどなるほど、です。


と、調べて初めてわかった次第。ほほほほ。


本堂(?)下の


これと


地面に転がっていたこれ(ほにゃら普門品経?)も

経典に関わりのあるものなのだろうなー。

つづく。


あ、経典のお話は、続かないです。


いつも応援いただきありがとうございます。
くどいようですが、私、ここが神社やと思い込んでいたもので、謎の石にぞわぞわしたんです。なるほど日本へ伝来した『最勝王経』とは、これを利用して国を作ろうとするには絶好の内容だったわけですな。仏教の二度の伝来ってのは、二つの経典の事だったのかなと改めて知りました。

にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ


ぽちぽちぽっち、ありがとうございます。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

以仁王

こんばんは。

なるほど、以仁王が「最勝王」としたのは、この金光明最勝王経に因んでゐるのかもしれませんね。

護国鎮護のお経なんですね。京都でたんまり仏像を拝んでまゐりましたが、お経までは。
大変、勉強になりました。世の中にはまだ/\多くの面白いことが満ち溢れてゐるのですね。
好奇心が止まらないです。

No title

こんばんは~

>『金光明最勝王経(義浄訳)』

良かった~前回コメントしようとしたけど、次記事のネタだったら不味いと思って自粛して正解だった^^;

>あ、経典のお話は、続かないです。
>ほにゃら普門品経

法華経法華経第25品「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)普門品」
観音経って名前の方が有名かも。
もっとぶっちゃけると曹洞宗のお経。

『最勝王経』「大弁才天女品」だからして、法華経に対しては重要視されてなかったのかな~と^^;

ぽちぽちぽちーーー☆彡

橘右近大夫様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

そうかもしれませんね、以仁王。

そう思うと、なおさら以仁王の思いが切なくなります。

仏教伝来の後、熱心に仏教を広げたのが誰かといえば、政治を行う側の人。
護国鎮護の経典があったからなのかー!っと妙に納得しますよね。
面白いです。

下手な鉄砲みたいに、あっちこっち行っていれば、たまーにヒットすることもあるようで。

好奇心が止まらないのは、私もでーす♪

No title

こんにちわ。

弁財天さまの像、時代の流れを感じさせますね。

そうですか、元は戦の神様だったのですね。穏やかなイメージしかもっていなかったです。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

すみません、遅くなりまして。

いろいろありがとうございます。

それぞれの記事の方向性があるので、コメント付けるのも気をつけないといけないこともありますよね。

ネタバレになるとか、は、特に。
自分がされたら、やる気が萎えることもありますしね。

難しいなー、っと思いますわ。

kame-naoki様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

そうなんですよー。
私も芸術の神様だとか、七福神の中の弁財天さまのイメージが強いので、美人で穏やかな神様かと。

微笑みながら、手には武器。

なかなかシュールですね。ひゃー。
プロフィール

つねまる

Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

◎画像の著作権は放棄しておりません。
◎画像と記事の無断使用厳禁!!
◎丸パクリには断固抗議する!!

◎リンク戴く際はご一報下さい。御礼させて戴きたく。
◎一言でもコメント戴ければすごーく嬉しいです。

尚、メールでのお返事は致しませんので、コメント欄をご利用ください。

宜しくお願いいたします。

参加してます♪
にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ
最新記事
カテゴリ
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
月別アーカイブ
リンク
最新コメント
最新トラックバック
ブログ村さんに参加中
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ご来場御礼