金磯弁才天由来記。空海、夜もすがら女神と語る

こんにちは。

昨日はお馬鹿さんのお話で失礼しました。

さて。


弁天山の付け根にあるのは


金磯弁財天。仏堂。

本尊は弁財天。四国八十八箇所十八番札所・恩山寺の奥の院。

伝承が面白いので、境内の「金磯弁才天由来記」より引用します。


《空海、女神とお話する》

「桓武延暦(782~ 806)の頃。
僧空海、恩山寺に於いて座禅瞑想修行の砌り東方海上の離島に龍燈を認めたり。

即ち船を雇して、入亀のすがた美しき此の島に上陸す。

梅の香も馥郁たる内に微妙の音楽につれ迦陵頻伽(かりょうびんが)瑞鳥相交わり飛び交ふ中に、容姿端麗にして威儀厳然たる一体の女神を拝したり。」




迦陵頻伽ってのは、これ。

天女などが現れる前には、いい匂いがしてきて、妙なる音楽を奏でながら迦陵頻伽が飛び交います。

そして現れたのは、容姿端麗にして威儀厳然たる一体の・・・


こまちゃん。

違う。女神。


「空海畏み その女神と一夜法話を交わし給ふ。

漸く東天の白む頃、女神は『妾は太古よりこの海域を守護いたす弁才天なり』と宣ひ、白龍と化して海中に入り給ふ。

因って空海慎みて此の処に弁才天を鎮祭す。」



驚かないとこが、いかにも空海。


女神と、なんと、一夜、お話しました。

東の空が白む頃。

女神、突然の告白。

「妾は太古よりこの海域を守護いたす弁才天なり」


白龍となって海中へ。


「またこの神は広く紀伊水道の海域を守護すると共に人々に福徳を授け給ふ生神なり」(引用終わり)


・・・ふぅーん。そんならなおさら、


ここは神社とちゃうんかい。


と、負け惜しみを言ってみる。


弁財天を祀るお寺、あちこちにあります。

有名所で、宝厳寺(琵琶湖の竹生島)大願寺(広島県の宮島)など。


弁天山の仏堂は恩山寺の奥の院となり、今は紀伊水道の海域を守護している金磯弁財天ですが、面白いのは恩山寺にも女性に纏わるお話があること。


《母が訪ねて恩山寺》

「恩山寺は、寺伝によれば聖武天皇の勅願により行基が開基し、當初は大日山福生院密厳寺と號する女人禁制の道場であったという。

弘仁5年(814)。空海が本寺で修行していた際に訪問してきた母、玉依御前のために女人解禁の修法を行い迎え入れた。

玉依御前は本寺で出家・剃髪しその髪を奉納したことから、空海が自身の像を刻み現在の寺名に改めたとされる。」(Wikipediaより)


女人禁制の恩山寺。

空海が修行していると、そこへ母「玉依御前」が訪ねてきます。


困ったわねぇ。

そこで空海、女人解禁の修法を実行。(←えっ)


母「玉依御前」は恩山寺で出家・剃髪しその髪を奉納。


女神と語り合ったり、母のためとはいえ女人解禁の修法を実行しちゃうなんて、ここ、小松島での空海はフレキシボー。


それに対し


高野山の麓の慈尊院では。


息子・空海が開いた高野山を一目見ようと、讃岐国多度郡(現:香川県善通寺市)からやって来た空海の母「玉依御前」。

当時高野山内は7里四方が女人禁制であるため、母は麓にある高野山の政所に滞在。

ここでの空海は、女人解禁の修法を実行することはなく。



空海は月に9度(頻繁に来たたとえ)母を訪ねたので、「九度山」

通った20数kmに及ぶ山道は、高野山町石道。

空海の母が慈尊院の弥勒菩薩を熱心に信仰していたため、入滅して本尊に化身したという信仰が盛んになり、慈尊院は女人結縁の寺として知られるようになります。(wikipediaより)


厳格ですなー、高野山の空海は。



大河で、九度山へ信繁(幸村)が来るのは秋ぐらいかしら。



つづく。


金磯弁財天

《住所》徳島県小松島市金磯町3




いつも応援いただきありがとうございます。
結局、弁財天様は何をしに来たんでしょうねぇ。空海ってどんなひとー?っと興味津々だったのかしら。海に来ると開放的になるのは空海も同じなのかな。一晩中、何をお話したのか気になります。弁財天に法話。釈迦に説法、みたいな感じ?

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非公開コメント

No title

こんにちは。お邪魔します。
弁財天様お祀りされているといったら、神社だとばかり思ってました~
お寺さんでも沢山あるのですねーー(^^ゞ
空海様の前に容姿端麗な狛ちゃま・・じゃなくて、、
女性が現れ一晩法話されたというお話 その時どんなお話されたのだろうと気になります・・  
最後相手の方が天女様だったと知った空海様はさぞびっくり、もされず、腰も抜かさず粛々と鎮祭されたというお話もさすが俗人とは違いますですねー!!などアホな感心いたしましたり(当たり前だろがと言われること承知でございますが~💦)また勉強させていただきました。

高野山の雪村茶、飲んでみたいです~~!!

No title

こんばんは~

厳格だったりフリーダムだったり忙しいですね^^

弁財天・・・しゃららんら~と箒に乗る魔女っ子が脳内で浮かんでしまった^^;

>空海は月に9度(頻繁に来たたとえ)母を訪ねたので、「九度山」。

Σ(´Д`;) そういう由来だったのか!!
そういえば調べたことなかったわ~~
密教も興味はあるんだけど、ちょっと齧った程度で理解できるような世界じゃない(引き返せなくなる)から首を突っ込まないことにしてます^^;

ぽちぽちぽちーーー☆彡

No title

弁天様は、広目天とか帝釈天とか天のつく天部の神様の仲間だから、お寺って言ったらお寺の人なんでしょう。
いや、お寺の神様か(笑)
確かヒンズー教から帰依したとかなんとか。

他宗教の神を、神として取り入れる所なんかは、仏教、うまいことやってんなーって感じですよね。
例えそれが仏より格下でも。

だから弁天様が「わらわは生き神じゃ」とおっしゃっても、お寺でOKじゃないでしょうか。

No title

こんばんは。

『空海は月に9度(頻繁に来たたとえ)母を訪ねたので、「九度山」』
これは初めて知りましたねぇ。
そもそも、九度山自体知らなかったのよね、あんまり。
「くどさん」だとばかり思ってたら「くどやま」だってTVで知り、ここでもへえええー。
空海さまとは関係ないけど、真田丸を観ていると、当時の信濃の中小豪族の命を削るような生き方が、身につまされます。

おきまちあき様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

狛犬さんだけ見て神社だと思い込んでいたので、まー、とんだ赤っ恥。

やはり四国をうろつくには八十八箇所の事も頭に入れておかないといかんなーと思いました。ほほほほ。

空海の前に狛犬さんが現れて、うちの神様はねー、あのねー、ってお話したら楽しいですよねー。うふ。

いろんな経験をした空海なので、きっと神様の一人や二人、どーってことなかったのかも。
ええ、いっそ狛犬さんが現れて(以下略)。

九度山ふぃーばーはまだまだですが、赤い電車が走り出しましたよー。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

聖人君子じゃないところがかえって、凡人と違うとこではなかろうかと思ってみたりします。

仏教に限らず宗教ってのは、難しくこねくりまわした教えにしないと、高位の人のありがたみが薄れるし、一生かけて何やってんの?と思われかねない。

ほにゃらら教は広く浸透した、という裏には、政治力があったから。
そんなイメージなんです。

密教が面白いのは、そこから発展した民俗あれこれですよね。

宗教を突っ込むとおでかけする暇がなくなるので、回避。

時乃★栞様、ぜひ噛み砕いてお話くださいまし。

猫舌=・ω・=様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

おお、なるほど。

さすがの猫舌お姉さまです。

そうか。なるほど。天部、忘れてました。

お寺の神様ってのがわかりやすいですわー。

日本の仏教のうまさ、面白いですね。
神様がまったりと過ごしていた中へ一気に攻勢に出て勝っただけのことはある。

お参りし直しながら、もう、神社だろうとお寺だろうとどっちでもよかろ?と思ってしまいました。

「わらわは生き神じゃ」←好き♪

先日、堺の南宗寺へ行ったら、入口にででんっと鳥居があるお寺が隣にありました。鎮守のお社かと思ったら、お寺。
拝観不可でしたが、中を覗いたら、建物の前にも鳥居。

入れてー!って心のなかで叫んできました。

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

九度山は、高野山と繋がるお寺や神社がありますし、とても興味深い地域です。

富有柿の産地なんですよー。美味しいですよー。

信濃で疲れた真田親子、九度山でかなり長い間オフタイム。

焼酎を買うお金がないよー、とか、ぽんぽん壊して参詣出来ないですぅ、とか、ちょいとお気の毒な伝承がちらほら。

真田丸で見る信濃、ほんとに物凄く生き延びるのが大変な情勢だったんですね。

信濃のつわもの様の記事を拝見するにつけ、臨戦態勢の山城が多くあるのは、それだけ生存競争が激しかったんだなーとじわじわと実感します。

ほんと、今年の大河は面白いですね。

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鍵コメ様

こんにちは。ご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

記事ですが、一気に書き上げておいて、分割することも多いです。

仕事とは無関係、ストレス発散の旅の内容なので、楽しく書くことができるのだと思います。

幸いなことに関西は史跡や神社仏閣が多いので、それも助かってます。

高野山、ゆっくり楽しんでくださいまし。
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つねまる

Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

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