阿波公方の収入源「マムシよけ」

こんにちは。


初代阿波公方・足利義冬から第9代義根まで、270年間。


代々の阿波公方家は、平島館で暮らしました。

江戸時代には。

阿波徳島藩主・蜂須賀氏により禄を百石に減らされ、さらに「足利」ではなく「平島」の姓を名乗らされます。


なんたるくつじょく。ぷぅ。

たった百石で、公方家の体面を保つのは大変だったでしょね。

代々の阿波公方は、どうやって食いつないだのかしら。


【大事な収入源「マムシよけ」】

これは言い伝え。

第4代足利義次(1596~1680)(蜂須賀氏より、「平島又八郎」の名乗りを強制された人)のとき。


平島館のすす払いをしていたら


床下に


大量のマムシの死骸。

きゃー。

足利将軍家のご威光は、マムシをも殺す。


なんてものすごい威力でしょぉー。


噂が噂を呼んで。


マムシよけの守札を求める人々が相次いだのでした。


と、ここまでが「まむしよけ」についての言い伝え。


阿波公方家では「阿州足利家」と紙に書き、「清和源氏之後」という朱印を押した札を発行します。

足利氏、本姓は源氏。家系は清和天皇清和源氏の一族の河内源氏ですから、「清和源氏之後」ですね。

効き目は、持っていればマムシに噛まれないとか、ヘビに見せたら逃げるとか。

守札は徳島県内に広く伝わり、発行は第9代義根が阿波を去るまで続きました。



「阿州足利家」銘呪符(阿南市立阿波公方民俗資料館より)

この「まむしよけ札」は二十枚ほど現存し、「阿州足利家」「阿波足利家」「足利家阿州」「足利家」の4種があります。

紙質、筆跡、横書き、縦書き、大きさ等は様々で、相当長期に渡り発行されていた事が推測されています。

「まむしよけ札」の発祥は言い伝えながら、この守札の発行が阿波公方の収入源であることは間違いなく。(『阿南ふるさと探訪』その61/湯浅良幸著)


「阿州足利家」銘呪符(阿南市立阿波公方民俗資料館より)



阿波公方には、予想外の収入源。


長年発行し続けたということは、さぞかし人気があったのでしょうね。

面白いなー。


つづく。


参考文献

徳島県立博物館ニュース33(1998年)

その他の資料はシリーズ最終回にまとめて掲載。



いつも応援いただきありがとうございます。
文字を書いて押印するだけのお仕事です。阿波公方さんでも、これならOKだったのかな。前提としては、室町幕府の将軍家である足利家に対する畏敬の思いが、平島館のある阿波の人々にあったことでしょう。蜂須賀家はよそから来た人。それに比べ、200年以上に渡り勝瑞城館を中心に栄えた細川・三好が担いだ、阿波公方家。しかも、第14代将軍義栄は生粋の阿波の人。地元のヒーローですものねー。

にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ


ぽちぽちぽっち、ありがとうございます。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

No title

意外な副収入(@@)

通行料ととった喜連川さんより(やり方が)スマートな気がする^^

ギックリ腰、昨日は悶絶してましたが本日はマシになってきました。
中腰にならないように用心してます。

ぽちぽちぽちーーー☆彡

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

へぇー。喜連川さんは通行料とったんですか。
せちがらい世の中ですねぇ。

よくも悪くも、スレていないというか、自分に出来ることを素直にやっていたようなイメージを阿波公方には持ちました。

なんたって徳島のヒーローですから~(*^_^*)

ぎっくり腰、治りかけた頃のぎっくりリバースに気を付けてね。
腰ってほんとに、体の真ん中。

お大事にあそばして。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

鍵コメ様

こんにちは。

徳島県は少し内陸に入ると山、山、山なので、まむしなんかも多かったそうです。

まむしよけのお札に名前だけ書けばいい。
なかなかよさそうなお仕事ですね。

むふふ。クールな美声がちょっと焦ったり、うわずったり、楽しかったですよねー。

そうそう、うなづきに、うっひゃー!っと。

うひひひ。これからも楽しみですね。

あ、こちらは全然気にしないので、鍵コメ様さえよろしければフルオープンで、おいでくださいませ。ひひひ。

No title

こんばんは。

へええー へええー へええーー
マムシよけ ですか!!
阿波公方さまの御威光、さすがですね。
阿波公方とマムシの取り合わせが、何とも言えないわ。

諏訪大社は 「鹿食免」 というお札を配り、鹿肉食の免許を与えたというけど、それに近いような。
それよりも、公方様の生活がかかってただけ、切ないような気もしますね。

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

はい、まむしよけでーす。

マムシって見たことないのですが、山に行くといるんでしょうね。
徳島県は内陸に行くと山、山、山。
足利家のお札、大人気だったようです。

ご威光をマムシが怖れると思うほど、阿波では室町将軍家の血筋ってのは、高貴に映っていたんでしょうね。


>諏訪大社は 「鹿食免」 というお札を配り、鹿肉食の免許を与えたというけど、それに近いような。

へえええーへえええええー。

禁忌を破ってオーケー♪、ってお札ですか。
さすが諏訪大社様。地元に優しいお札ですね。

阿波公方家では、義根が阿波を去るまで発行していたそうなので、収入額が大きかったのでしょうね。

こんな言い方は失礼ですが、紙に字を書いてハンコ押すだけでお金になるとは、何とも素敵な商売を見つけたものだと・・・。
プロフィール

つねまる

Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

◎画像の著作権は放棄しておりません。
◎画像と記事の無断使用厳禁!!
◎丸パクリには断固抗議する!!

◎リンク戴く際はご一報下さい。御礼させて戴きたく。
◎一言でもコメント戴ければすごーく嬉しいです。

尚、メールでのお返事は致しませんので、コメント欄をご利用ください。

宜しくお願いいたします。

参加してます♪
にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ
最新記事
カテゴリ
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
月別アーカイブ
リンク
最新コメント
最新トラックバック
ブログ村さんに参加中
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ご来場御礼