「真田丸」北条氏直の起請文。カラス文字の熊野牛王神符

こんにちは。

一週遅れなのですっとぼけたお話になりますが。

春日信達に海津城を渡すという、氏直の起請文が届きましたねー。


この場面の。


これ。

がっばーーーー!っと、またテレビにかじりついたわたくし。

カラス文字、きた♪



これは、熊野牛王符または宝印神符。

俗に「オカラスさん」とも呼ばれる「カラス文字」で書かれた熊野三山独特の御神符

「牛王」の名称は、牛の肝から得られる「牛黄(牛玉)」という密教の加持祈祷に用いる霊薬を印色として神符に用いた事から、「牛王宝印」と称するようになりました。

起源は明らかではありませんが、熊野本宮の主祭神である家津美御子(ケツミミコ)大神(スサノオ)と天照皇大神との高天原における誓約、あるいは、神武天皇東征の際の熊野烏の故事に由縁するとも。


熊野牛王神符の裏面を料紙として用いたときは、
誓約の内容を書き記し、それを熊野権現に対して誓うのです。


こらこら。


「真田丸」では、北条氏直は「春日信達に海津城を渡す」と信達にではなく、熊野権現に誓ったのですね。


鎌倉時代には「誓約書」、やがて「起請文」、江戸時代には「起誓文」の代わりとして用いられました。


なぜ熊野牛王神符を用いたのか。それは、



熊野権現への誓約を破るとどうなるか。

まず、熊野大神のお使いのカラスが1羽亡くなり



本人は、血を吐き、地獄におちる。



と、古くから信じられておりました。


やた殿&やた姫からのお願い(切実)。


まぁ、こんな物騒な用途だけではなく。

熊野牛王符は熊野信仰の人々をあらゆる災厄から護ってくれるもの。

・カマドの上(ガスの元栓)の上に祀れば火難を免れる
・門口に祀れば盗難を防ぐ
・懐中して飛行機、船にのれば、乗り物酔いと災難を免れる
・病人の床にしけば、病気平癒となる
・病気にはカラスを切り抜いて浮かべた水を飲むと効あり

ありがたや。

熊野三山の参拝後、熊野牛王神符と梛(なぎ)の葉を受けとる習わしがあり(梛は、熊野のご神木)、家々の神棚や入口等に奉斎しました。


全国には、熊野の修験者及び熊野比丘尼によって配付。

今も和紙に木版と墨で一枚ずつ手刷りです。
熊野牛王符(牛王宝印、烏牛王)の刷り初めが正月に行われます。


【熊野速玉大社】




「熊野寶(宝)璽(印)」カラス文字48羽。


【熊野本宮大社】




「熊野寶(宝)璽(印)」カラス文字88羽。

古く天武朝白鳳11年(約1300年前)はじめて熊野僧徒牛王宝印奉ると記されているのが初見。


【熊野那智大社】




「那智瀧寶(宝)璽(印)」カラス文字72羽。

1月1日には午前3時に那智の滝の奥の「秘所の水」を若水として汲み、1月2日にその水で烏牛王神璽摺初め式を行います。



いただいた護符は大切にしましょう。


参考文献
熊野速玉大社・熊野本宮大社・熊野那智大社牛王神符説明書


いつも応援いただきありがとうございます。
暖かくなるとおでかけしたくてお尻がむずむずしますねー。青い海が呼んでいるので熊野へも行きたいな。実はトータルしたら二年間で一ヶ月以上も熊野で宿泊してました。ほほほほ。どんだけ好きなの、熊野。

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No title

こんばんは~

そうそう。このシーンは自分も「あ!起請文だ」ってガン見しちゃった。

本当に出したのかは知らないけど、時代考証の細かさに感心しちゃったです^^

>熊野牛王神符の裏面を料紙として用いたとき

( ̄ー ̄(_ _( ̄ー ̄(_ _ うんうん
だから当時の人たちは起請文を書くことを「裏を返す」って隠語を使ってました。

当時の言い方だから調べるの、地味に手間取った思ひ出・・・il||li _| ̄|○ il||l

久々の熊野に萌え~
ぽちぽちぽちーーー☆

No title

こんばんは。お邪魔します。
それがそれが~~
節穴目のわたくし、、春日様への起請文、、
烏文字、、とも気づけず見過ごしてしまいました~~、、
でもそれは信達様への約束、ではなく熊野権現様への誓い・・ 
であればもっと・・ ううッ、こわッデス~~

・・・今回も、、
直江様の「それがしが気になるのは弟の方」、、にどどんと。。、
相変わらず薄~いコメントで申し訳ございません。。m(__)m 

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No title

こんばんは。

さすが、つねまるさん。
この場面、しっかり観てたけど、カラス文字までは気付きませんでした。
『熊野権現への誓約を破るとどうなるか』
考えただけで怖いよ、と思うタイプの私。
氏直さんは、屁でも無かった訳ね。
その後の北条家の運命を見れば、罰は当たったのかな。

また行ってくださいな、熊野へ。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

史料館等では見たことがあるものの、ドラマで見るとなぜか興奮しますよねー。

かなり素敵に細かい考証ですね。

熊野三山で熊野牛王神符をいただいたときの嬉しさといったら、もぉー。

>だから当時の人たちは起請文を書くことを「裏を返す」って隠語を使ってました。

素っ破も渋くご活躍してるし、もっといろんなことを知りたい気持ちがてんこ盛り。ありがとうございます。

おきまちあき様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

この場面、美声@劇団四季の叔父様(パパ幸弟)との共演で、うはうはしてました。

真面目な場面なのに、カラスがカァ~(T▽T)っと邪魔して、私は大爆笑。

血ぃ吐いて地獄行き、よりも、別途襲うはずのカラスの呪いの方が怖いです。ほら、ごみ置場のカラスを追い払えないみたいな。

直江美声、うひゃひゃひゃひゃ。

そうなんです。後頭部を眺めながら、しゃべれ~しゃべれ~と祈っておりました。

>直江様の「それがしが気になるのは弟の方」、、にどどんと。。、

どーーーーん!!うふふふ。

鍵コメ様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

史料館や博物館等の文書展示で、時々見かける起請文。

この鳥さんは何だろう?から始まり、熊野三山へ行く目的にもなった熊野牛王神符です。

新宮か本宮の資料館に、判子の展示がありました。

おっしゃる通り、八咫烏が文字となっているようで、眺めているだけでもとても面白い文字ですね。

東の情勢には全くの素人なので、ドラマが楽しいです。
楽しみながら、小ネタ探して、じーーーっと見てます。えへへ。

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

私、カラス文字にしか目が行ってなくてー。えへへへ。
肝心のお手紙の内容がカラスさんに邪魔されて見えないんじゃないの?なんて思いながら。

誓約を破った時に何が起きるのか、後からじんわりと恐怖が来ますね。
どきどきします。

氏直はパパさんに言われた通りに書いたのかなー。
怖いぞー、っとはあまり思ってなかった感じがしますよね。

熊野、多分また行きます~( 〃▽〃)

温泉が体質に合うのか、花粉症後の炎症で痒い所がおさまるものでー。
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古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

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