島熊山桜能で「安達原」鑑賞。美辞麗句だけでない言葉。
大阪北部の島熊山で「島熊山桜能」と名付けられた催しに行ってきました。
お寺のお参りする所に敷舞台を設置して、屋外で演能。夏なら薪能ですね。春だから桜能と名付けられたのかな。

以前はサクラサク季節にされてたのですが、観ている方は寒くて寒くて。その時は寒すぎて気分が悪くなり、お寺のトイレのぬくぬく便座で暖をとりましたの。
曲は「安達原」
陸奥の国の安達原(福島県安達太良山麓)で修験者と山伏一行が夜になってしまったので、無理矢理おばーちゃんちに頼み込んで泊めてもらう。
「えーか、私の寝室を見たらあかんで。えーな?」「ほんまにあかんで」「あかんで!」っと再三再四念を押して、夜なのに山へ薪を拾いにいくおばーちゃん。
んなこと言われたら、見てしまうやーん?
見た。
「ぎゃーーー!!」
おばーちゃんの部屋にはおびただしい数の死体が天井まで山積み。
「わー!あれが安達原の黒塚に住む鬼女だったんだー!わー!」
修験者一行、脱兎の如く逃走。
「みぃたぁなぁー!!」っと鬼女の姿で追っかけてくるおばーちゃん。

修験者達は必死に祈り伏せます。やがて鬼女は弱りはて、夜嵐の中へ姿を消しましたとさ。
おしまい。
能楽の詞章というと、「花前に蝶舞ふ粉々たる雪。柳上に鶯飛ぶ片々たる金。花は流水に随って香の来る事疾し」(熊野)など美しい言葉を連想されると思いますが、この「安達原」で修験者一行が見たときの描写が…。
「膿血忽ち融滌し。臭穢は満ちて膨張し。膚臓悉く爛壊せり。人の死骸は数知らず。軒と等しく積み置きたり」(安達原)
(ノウケツたちまちユウテキし。シュウエはみちてボウチョウし。フニことごとくランネせり。以下略)
うえー。
こんな詞章も、曲によってはあるのです。「うわぁー」と思います。だけど、だからこそ面白い…かなあ?
最後に本日の教訓。

何にもいいことありません。
ポチ、していただけたら、安達原を枕元で謡います。ノウケツたちまちユウテキし…


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ありがとうございます。
お寺のお参りする所に敷舞台を設置して、屋外で演能。夏なら薪能ですね。春だから桜能と名付けられたのかな。

以前はサクラサク季節にされてたのですが、観ている方は寒くて寒くて。その時は寒すぎて気分が悪くなり、お寺のトイレのぬくぬく便座で暖をとりましたの。
曲は「安達原」
陸奥の国の安達原(福島県安達太良山麓)で修験者と山伏一行が夜になってしまったので、
「えーか、私の寝室を見たらあかんで。えーな?」「ほんまにあかんで」「あかんで!」っと再三再四念を押して、夜なのに山へ薪を拾いにいくおばーちゃん。
んなこと言われたら、見てしまうやーん?
見た。
「ぎゃーーー!!」
おばーちゃんの部屋にはおびただしい数の死体が天井まで山積み。
「わー!あれが安達原の黒塚に住む鬼女だったんだー!わー!」
修験者一行、脱兎の如く逃走。
「みぃたぁなぁー!!」っと鬼女の姿で追っかけてくるおばーちゃん。

修験者達は必死に祈り伏せます。やがて鬼女は弱りはて、夜嵐の中へ姿を消しましたとさ。
おしまい。
能楽の詞章というと、「花前に蝶舞ふ粉々たる雪。柳上に鶯飛ぶ片々たる金。花は流水に随って香の来る事疾し」(熊野)など美しい言葉を連想されると思いますが、この「安達原」で修験者一行が見たときの描写が…。
「膿血忽ち融滌し。臭穢は満ちて膨張し。膚臓悉く爛壊せり。人の死骸は数知らず。軒と等しく積み置きたり」(安達原)
(ノウケツたちまちユウテキし。シュウエはみちてボウチョウし。フニことごとくランネせり。以下略)
うえー。
こんな詞章も、曲によってはあるのです。「うわぁー」と思います。だけど、だからこそ面白い…かなあ?
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