金剛寺の仏像と菊。祈りの空間とは

こんにちは。


小松山福壽院金剛寺。


北側を吉野川に面した位置にあります。


訪問したのは11月3日。小菊がきれーでしたー♪


あー、どっこい。


あちょー。


年に一度の菊薬師の日、境内はきれいに飾り付けられ、本尊の薬師如来様の右手と握手出来ました。

紐、繋がってます。


本尊・薬師如来。

金剛寺HPより引用

800年前の藤原時代の作。白檀の香木による一木造り。
東の浄瑠璃世界を司る仏さまで、除病延寿、心身快楽等 現世利益的信仰を集め、「お薬師さん」の名前で親しまれています。

両脇には、日光、月光菩薩、そして、十二神将が祀られています。また、七福神の大黒天とともに 「長寿と福を授かるお寺」として 神仏合体の宮寺以来、祈祷寺として今日に 至っております。
「病気を癒してくれるお薬師さん」 「達者で暮らせるお薬師さん」として、多くの人々の心の中に生き続けています。



山門入ってすぐに、薬師井戸。

昔からお薬師さんの「薬師霊水」として、 お薬師さんへお供えする清浄水 「除病延寿」の信仰が得られると伝えられているとか。

本尊薬師如来の向かって左側には、阿弥陀如来。

700年前の鎌倉時代の作で寄木造り。
西方極楽浄土を司り、この世の衆生を救済しようとの誓願を持つ仏さまです。




金剛寺は、手前から、庫裡、本堂、護摩堂、位牌堂、観音堂が連なり、
各々が廊下で繋がっています。


お庭は元禄時代の作。


現在は、庫裡となっている元禄4年再建の茅葺屋根の建物。

大正時代まで唐招提寺長老の隠居の間であり、 弟子育成の場でもありました。


本堂横に、護摩堂。戦国時代の建築とのこと。


位牌堂と資料室を経て、観音堂。


屋根には、鴟尾(しび)。

手前は、右側の本堂から伸びる薬師如来様との握手の紐。


「唐招提寺金堂之模造」の印がある鴟尾。

観音堂は、江戸時代は野原町御霊神社の神宮寺。
明治30年、当時の唐招提寺長老の大森覚明大僧正により再建。


御霊神社(天満宮・御霊宮)より持ち帰った、十一面観音、准胝観音がお祀りされています。


金剛寺には、奈良時代、藤原時代から江戸時代まで様々な時代の貴重な寺宝が保存されています。

決して大きくはないけれど、とてもお上品なお寺でした。


《私見》
仏様との距離が近く、本来あるべき古来からのお祈りの空間でお参り出来ること。

これは、本当に貴重なことだと思います。

博物館のガラス越しに出会っても、これは美術品であって仏様ではないよなーっと思ってしまいます。

しかしこれは性善説が前提条件。
日本全国あちこちで寺社への放火やいたずらによる損傷、仏像等の盗難等が相次いでいる今は、もはや往時のままの姿ではいずれ被害に遭うという危機感をもっていなくてはいけない。

それは、寺社の関係者にとって非常に大きな負担だと思います。

極論を言えば、心配だから博物館へ預けてしまえー、コンクリートの箱を作って警備会社と契約してセキュリティアーップ!なのですが。

果たしてそれでいいのか。

悲しくて腹のたつ現実が目の前にあるものですね。


牡丹の季節にまた来よう。



参考文献

「五條市史・新修」(五條市史編集委員会/著・五條市役所/発行・1986)

金剛寺パンフレット

金剛寺HP
http://www.e-kongouji.com


いつも応援いただきありがとうございます。小菊のきれいな金剛寺。菊といえば菊人形。名古屋城か犬山城の菊人形展に行ったのは幼稚園のころ。まー、怖くて怖くて、ぎゃんぎゃん泣いた事を覚えています。小菊を見て、まぁきれい、と思うってことはー、それだけ年食ったって事かしら。やぁねぇ。
にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ



ぽちぽちぽち、ありがとうございます。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

No title

こんにちは。菊が綺麗に咲いてゐますね。牡丹の頃の寫眞、期待してをります。ワクワク。
気が附けば、11月。今日はなにやら寒さを感じる雨の日でした。

さて、さうなんですよね、佛像はその当時の偉い人が私財にいとめを附けず最高の佛師に彫らせたものだと美術的に素晴らしいのは確かですが、元々は人々が祈りを捧げ、日々感謝の気持ちを持つ為にあるものであり、信仰の対象ですから、博物館や物々しい警護をしてゐる場所には似合はない。
でも、かやうに破損、盗難が続くとガラス張りにでもして、近づけないやうにするのは仕方がないのか、と悲しくなつて来ます。

お社も近年燃やされまくつてをりますが、有名どころならいざ知らず、郷土の鎮守のお社などの場合、人気(ひとけ)もなく、不用心になつてしまひます。が、氏子さんや神職の方たちがどんなにがんばつても守れないですよね。良心に訴へるしかないのかな、と思ふと悲しくなります。

No title

こんばんは。

白檀の香木の薬師如来さま。
香木って、そのままでも香っているの?
それとも、火を点けて初めて香るの?
こんなに大きな白檀の木があるんですね。

>博物館のガラス越しに出会っても、これは美術品であって仏様ではないよなーっと思ってしまいます<
これは良く分かります。
博物館で見た途端に、信仰の対象として見ていないもの。
不心得者が後を絶たない現実。
蕪島神社だって焼けちゃったし。
天罰よ下れ!と怒っています。

No title

お〇というよりア〇ラックを感じた^^

>性善説

ほんとにです。
昔なら放火だの賽銭ドロや仏像泥なんて考えられなかったですもん。
やな世の中です(´・д・`)

日本各地で菊展シーズン?ですね^^
犬神家の一族を見たせいで菊人形には未だにビビります(´;ω;`)ウッ

記事と関係ないけど怖がりなホラー好きだから、リング(テレビ&映画&ハリウッド版までも)見たせいで井戸が(以下略

ぽちぽちぽちーーー☆

橘右近大夫様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

牡丹の時期をすっかーっと忘れてしまうので、なかなか出会うことがなくて。

頑張りますわ。

なんといっても、木造ですからねぇ。あれもこれも。
失うのは一瞬。歴史もくそもなく。
世の中を嘆いても仕方がないので、やはりコンクリートの箱の出番なのかなー。

地元で守る人達の負担になり、どうにもならずに朽ちていくなら、燃やされる前に移動するのもひとつの手段だと考えることもあります。

寺社ブログさんで、秘仏に対して「見せてくれればいいのに」と言っているのを散見しますが、それも、なんか違うだろう、っと。

お寺はサービス業ではないですもの。

認識として、仏像は信仰の対象というより、もはや美術品なのではないかと思います。

なんだかなー。

No title

つねまるさん、こんばんわ~

五條市は、郡山城から九度山に行くとき通過しました。
ランチを食べた記憶しかありませんが、目的地になるとは・・・。
はば広く見識を高めないとダメですね。

確かに小粒のお寺のようですけど、気持ちよいくらいに手入れが行き届いていますね。
空とぶ狛もいるとは・・・。いやカエルなのかな。

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

白檀はそのままで香りますよー。
防虫の働きがあるので、能楽堂では装束の箱に入れます。
小さな欠片を和紙にくるんで。

香木は、小さな欠片を加熱して薫りを楽しみます。
香炉灰の上に置いてやる方法だと、薫りが広がりますよー。
平安時代、装束に香をたきしめ、と言ってるのがこれです。

イメージは、えっと、お焼香。

美術品のような展示は、ほんとに、仏様を拝むってより、仏像を楽しむ、ですね。
これはこれでいいときもあるけれど、ちょっと違う。

>蕪島神社だって焼けちゃったし。
>天罰よ下れ!と怒っています。

これはショックでしたわー。ほんとにもうっ。
天罰よー!あ、神罰?

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

おっと。ア○ラックー!確かに。

どこに何があるかという情報が垂れ流しの昨今ですから、所有者である方々は戦々恐々かと。

防犯カメラは抑止力にはなるけれど、火には勝てない。
やーねー。ほんと。

菊は萩や朝顔に比べて見ごたえがありますから、あちこちでしてますね。
菊人形、犬神家を見てたらちょっと怖いでしょうね。
私は人形の顔に、びびって。

リングは初めて小説を読んだとき、マジでびびりましたわ。
後ろを振り返りつつ、テレビのない部屋で、母にくっついて。

井戸ね、怖いですよね。

piglet01様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

なんでやねんっ。言ったことないけど、なんでやねんっ。
カエルじゃないよ、狛さんだよー。

です。うふふ。

神社街道というか、葛城山に沿って古い古いお社が点在してますので、
葛城、御所、と下る山麓線はよく行きます。

五條市は古墳もありますし、どの時代から見ても面白い所ですよー。
私のイメージは、熊野への道のスタート地点。

九度山、すぐそこですものねー。
名産の柿がいっぱい並んでたので、買ってきました。

金剛寺、ほんとに手入れが行き届いた清潔感あふれるお寺でした。
住職さんがとても朗らかで、歴史に造詣が深く、お話するだけで楽しかったです。
プロフィール

つねまる

Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

◎画像の著作権は放棄しておりません。
◎画像と記事の無断使用厳禁!!
◎丸パクリには断固抗議する!!

◎リンク戴く際はご一報下さい。御礼させて戴きたく。
◎一言でもコメント戴ければすごーく嬉しいです。

尚、メールでのお返事は致しませんので、コメント欄をご利用ください。

宜しくお願いいたします。

参加してます♪
にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ
最新記事
カテゴリ
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別アーカイブ
リンク
最新コメント
最新トラックバック
ブログ村さんに参加中
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ご来場御礼