色川神社の色川はうろ色のうろ川。熊野鉱脈と妙法鉱山

こんにちは。


ご機嫌狛ちゃんのいる


色川神社。


巨大な岩壁が往古のご神体。


太田川の上流に鎮座する色川郷の総氏神。

「色川」・・・あー、川に色がついてたのかしら?と思いますよね。


『紀伊續風土記』より

雲取の峰の谷合から出て荘中を貫き、小色川に至り、大田荘に入って大田川となり、同荘下里村に至って海に入る。

色川の名前の意味を考えると口色川の南11町余り、荘中の産土神深瀬明神を祀っている所は両山石巌が15、6丈そそり立つ。両山の間はわずかに1丈余りで、溪水がその間を流れる。
色は虚(うろ)で、渓流がうろの中を流れるので「うろ川」といったのを転じて「いろ川」となったのだ。土地の人もまたこの明神の地を色川の根本と言い伝える。村名・郷名みなこれから出た。




色川神社横を流れる、うろ川。


うろ色?


うろ色?

色、ついでに。


色川神社社頭の道を挟んだ法面に


雨水排水口付近に、緑色の結晶が見えます。


緑青です。

緑青って、なんだー。


色川郷のさらに奥にヒント。


『紀伊續風土記』より


鳴滝・入道滝・比丘尼滝・三重滝(上20間ばかり、中30間ばかり、下23間ばかりなたれ滝である)・仙人滝(30間ばかりなたれ滝である)。
上記の5つの滝はみな色川郷の奥にある。
鳴滝は赤川という谷の奥にある。赤川は渓に銅気があって水色が赤い。ゆえにその名がある。那智四十八滝の内である。



ほほぉー。銅、とな。

見たかったけれど、とても奥までは行けませんでした。道が道が、、


川のお水はとってもきれい。


緑青(ろくしょう)とは、銅が酸化されることで生成する青緑色の錆です。

大仏さんの色ですねー。

日本では昭和後期まで緑青には強い毒があると考えられ、一部の教科書や辞書類にも猛毒であると書かれていましたが、厚生省の見解では
「緑青の主成分である塩基性炭酸銅の毒性は、さほど強い物とは考えられない」(1984年8月6日研究報告)とのこと。


これもまた、熊野地域とは不可分の鉱脈のお話に。



海から見た色川方面(左奥)と、那智の山々。

亡者のひとつ鐘の妙法山阿弥陀寺や那智大社は、色川の東南部。


亡者のひとつ鐘。妙法山阿弥陀寺
http://rekitabi4.blog.fc2.com/blog-entry-476.html


那智勝浦町から熊野川、そして三重県紀和町にかけて南北に広がる地帯は、鉱脈が走っており、鉱山跡のトロッコを利用した温泉施設等もあります。

妙法山一帯には、古くから大小さまざまに、いくつもの鉱山がありました。
「妙法鉱山」の発見は古く、数百年前から銅を産出していたと伝わります。

鉱石は黄銅鉱・黄鉄鉱を主とし、昭和初期までは手作業で細々と採掘。

那智川の支流、金山谷川の付近に中央選鉱場があり、
帝国鉱発が軍部の要請を受け、那智に建設。しかし焼失。
後に石原産業㈱が整備拡張します。

昭和19年。石原産業㈱が井筒鉱業より「色川鉱山」を買収。
「円満地鉱山」「和加鉱山」と合わせ「妙法鉱山」と称します。

昭和23年。藤田組より「那智鉱山」を買収。

昭和29年。三菱金属鉱業㈱に所有権移転。毎月10000tの出鉱。
昭和37年より出鉱規模を縮小し、昭和42年には毎月5000tの出鉱。

※紀州では、明治4年に九十九商会(三菱商会の前身)が紀州新宮藩の炭鉱を租借し、鉱業部門に進出しています。

※三菱金属鉱業㈱は、現・三菱マテリアル



色川神社の南側から見た、ご神体の岩壁がある岩山。

これは円満地オートキャンプ場から撮影。

このオートキャンプ場が、昭和47年に閉山した円満地鉱山の跡地。

尚、銅山ですが、現在も排水処理は継続されているそうです。



鉱山の閉山。


昔は子供がいっぱいいたんだろうなーと、きゅんとします。


参考文献

三菱マテリアル
https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/03/01/02-index.html

鉱山事業所リスト
http://www.miningjapan.org/mine/datacell_k/list4.html

色川の鉱山跡
http://open.mixi.jp/user/19500344/diary/1922968465

↑実際に色川の鉱山跡を当時働いていた方と歩いておいでです。

緑青(wikipedia)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/緑青

和歌山県神社庁・色川神社
http://www.wakayama-jinjacho.or.jp/jdb/sys/user/GetWjtTbl.php?JinjyaNo=8018


いつも応援いただきありがとうございます。那智勝浦は和歌山県ですが、ここから三重県の熊野市まで続くのが熊野の鉱脈。鉱山に纏わるひとつ目タタラの伝説や神社が点在しているのもまた熊野の特色。ただ、産出する鉱石によっては市町村議会の議題になるほど、観光案内や地方史誌に明記するか否かで葛藤されています。検索すれば次から次に記事が閲覧できる時代ですので、法に従いきちんと処理しているのなら、隠す事はかえってよくないのではないかと思います。
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非公開コメント

No title

こんにちは。

銅が採れたんですか。
鉱山、坑道、大勢の抗夫、集落、
鉱山と聞くと、色々な情景が思い浮かびます。

『ひとつ目タタラの伝説』
ちょっと検索してみました。
タタラ場って、そういう事も起こり得たんですね。
考えてみると当たり前か。
『産出する鉱石によっては市町村議会の議題になる』
全く知りませんでした。

No title

由来は知らなかったけど、色川って語感の響きが昔から好きだったんです^^
いろいろな画像が見られて幸せ (人´∀`).☆.。.:*・

>緑青

自分のなかでは《緑青(ろくしょう)=セレブカラー》
大仏様の色というより、日本画の絵具色だから、
・・・・色々と高そう・・・( ̄・ ̄)←という刷り込み

知識の巾がマニアックなせいで 時々、変な方向にズレてます^^;

ぽちぽちぽちーーー☆

万見仙千代様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

鉱山があった頃の妙法鉱山周辺には映画館等もあり、賑わっていたようです。

日本全国の鉱山跡の光景、熊野でも点在してます。

タタラ、お調べ下さってありがとうございます。
ちょっと書きにくいです。

熊野一帯が世界遺産に認定されたことで、観光地として変な方向へ向かいつつあります。
やたらと食べ物屋や土産物屋を建てたがる人がいたり、して。

年々、なんじゃこれ?ってのが増えてます。

ただ、大水害からの復興も途中であり、そのためには観光資源が不可欠なため、仕方ないです。
願わくば、熊野へ来る時は、某巨大ホテルで飲食も買い物も終始せず、
地元の商店や販売所でお金を落として欲しいなぁと思います。

史実をありのままに残すべき、伝えるべきと考える担当者達と、
町の発展に熱心な政治家と、意見が異なることはありがちです。

妙法鉱山が那智川支流にあること、熊野那智大社を中心に観光資源と考える場合に表に出すのはどうか、パンフレットに載せるのかどうか、と議事録に残っていました。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

語感、いいですねー。

私は川に色がついた名前があると、ちょっとドキドキするんです。
ある~何かある~っと。

画像はいつもの如く、いっぱい撮ってきましたー。
予備バッテリーもなくなるほどー。

>自分のなかでは《緑青(ろくしょう)=セレブカラー》
>大仏様の色というより、日本画の絵具色だから、
>・・・・色々と高そう・・・( ̄・ ̄)←という刷り込み

おお。なんとセレブな発想。

私は、夏休みの自由研究で、サビ、を観察したんです。
いろいろな液体に対象物を沈めて。

結果は、「・・・さびなかったです」の連発。
あたりまえだー。夏休みの間に錆びるかよー。

知識と言える知識がないので、毎回自転車操業です。
謡を覚えないといかんし、げーじつの秋の夜は20時間は欲しいところです。

No title

こんばんは。
ご無沙汰しています。
風邪ひいて、寝込んでいました(-_-;)

一度、銅の卵焼き器をテフロンにして、少し放置した時の色みたいっと思っていたら、やっぱり銅だったんですね(;^ω^)
毒があると聞いた事はありますが、だし巻き卵を銅で焼くと噛むとだし汁じゅわ~っのめちゃ美味しいのが出来ます。
って話がズレてすみませんΣ(・∀・;)
急に冷え込むみたいなので、つねまるさんもお体ご自愛下さいませ。

宙海様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

あらまぁ。お風邪。しかも、寝込むほど!?

それは辛かったですね。咳などが残らないよう祈ってます。

あ、銅の卵焼き器。さすが宙海様。
そうかー、めっちゃ美味しいのんが出来るのですねー。

そうだそうだ。
明石焼きのうまい店は、焼いてる鉄板を見るといいよ、って言われたことが。
銅の焼き器を使ってるとこが、うまうまだとか。

焼き加減が難しいけど、すごく美味しい卵焼きができるから、って。

さすがだわ。宙海様。
だし巻き卵を作りたいのに、だし入りいり卵になる私には、テフロンでも四苦八苦。

よぉめにぃ~来ないかぁ~♪(古)

げーじつの秋のおかげで、謡を覚えたり足袋を十足洗ったり、あたふたしております。
そうか、冷え込むんですね。気を付けます。

宙海様、ご無理なさらず。お大事に。
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Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

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