酒垂神社。まっかっかーな室町期本殿。兵庫県豊岡市

こんにちは。


兵庫県豊岡市の式内社・酒垂神社。


ごきげんよう。


祭神の酒弥豆男命・酒弥豆女命は


杜氏の祖神、酒造司の守護神。

んふふふ。ありがたいことです。


やほー、の狛犬さんの手前。


ここ。気になるものがありました。


あな。

もしやここに、酒が垂れてくるのかしらー!?ぱらだいすぅ~♪


「盃状穴」?

盃状穴とは。
願かけするときに、手水鉢や燈篭の台石・階段の踏み石等にノミで穴をあけ、その穴に油を注ぎ祈ったとも伝わるもの。


焼きこま。

この盃状穴。


京都府舞鶴市の円隆寺の境内。向かって右の観音堂前で。


同じもの。


最初に知ったのは、こちら様がおいでの丹波市の高座神社でした。


さて。酒垂神社本殿へ。


あか。


国の重文、酒垂神社本殿。


なぜ重文指定を受けたのか。

昭和30年代の解体修理の際の調査において。

① 永享10年(1438)の棟札の発見。

「永享十年(一四三八) 釿(ちょうな)始・嘉吉元年(一四四一)柱立・文安元年(一四四四)遷宮」

釿は、主に柱や梁など用材の荒削道具。
釿始は木作始ともいい,起源は木の素性をみきわめ樹魂を鎮めるための祭事であったようです。
清水建設HP「釿始」より)http://www.shimz.co.jp/200th/isuka/no3/isuka07.html


京都の城南宮では毎年1月5日に「釿始式」を斎行。
これは、1年間の仕事安全・会社事業繁栄を祈念。


②同年、永享10年(1438)に記された蟇股の墨書の発見。

「大伴久清、小工十二人」。

創建時の大工の棟梁の氏名が判る点が珍しい。


③建物の構造。

建物は一間社流造こけら葺。
木割の太い柱に三ツ斗組をのせ、中備えは半肉彫の蟇股を飾り、妻組は虹梁大瓶束を組む。
これらの建築細部技法は、当時の建築様式の特徴を示す優れたもの。


妻(=建物の横)側の屋根下。たいへいづか、と、かえるまた。


上記①②③のように、建立年代や工匠名が明確、 建築史上価値の高い神社建築遺構として、昭和33年5月に国の重要文化財指定をうけ、棟札も附指定されました。




本殿は江戸中期の大改造によって形態が改変され覆屋に囲われていたものを、昭和43年から44年に文化庁指導のもとに解体修理。

(※但し、江戸時代の修理を担当した藤原勘右衛門の技術は優秀で、原型を損なうことなく修復。)


全般には室町時代の容姿に復旧整備されました。

・軒廻り、柱間装置、天井などは建立当初の形式に復旧。

・旧部材の残存しなかった庇や縁廻りは江戸中期の改修等による形を踏襲して修理。

・欠失していた屋根を復旧。

・覆屋も同時に改築。




すごいねー。素敵ねー。


猛暑の中。見上げ続けると、くらくらーっと。


酔うんじゃなくて。


お好きでーす。


正面。


よく考えました。


正面、奥。


じっくり。


妻(=建物の横)側の屋根下。

当然ながら左右対称。前の画像とは彫刻だけ違う。


こっちはお花がひとつ。


今日も狛犬さんは元気です。


つづく


酒垂神社
《住所》兵庫県豊岡市法花寺725


いつも応援いただきありがとうございます。神社建築の細かい話は置いておいて。本殿、とてもすっきりした建物でした。この辺りも雪が積もるので、覆屋が必須なのでしょうね。すっぽりと守られた本殿は、解体修理を経ているとはいえ、朱の色が鮮やかでした。訪問したのはお盆。暑かったので、日本酒よりは炭酸で、ぷはぁーっとしたいなーと思いつつ。奉納樽の銘柄はチェックちぇっく。むふ。
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非公開コメント

No title

こんにちは♪

ビールは飲めないけど、日本酒は好きです(*´ω`*)
最近は芋焼酎を夏場はロックで、冬はそのまま、ちびちび飲むのが好きです♪

ホンマに本殿が酔ってますね(笑)
素敵な造りです。

宙海様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

あ、日本酒がお好きですかー♪わーい。
いろいろな種類が各地にあって、楽しいですよね。

おやー。芋焼酎ロック~(≧∇≦)
冬はそのまま、ちびちび、だなんて、大人な味わい方をなさってますのね♪素敵ねー。

んふふ。芋焼酎、美味しいのだと、ほんとにおいもさんの風味で、でも、さらっといただけてしまってー。

木鼻のおかたのようなお顔になるのだわ。おほほほ。

こちらへお詣りするときは、ほんとにスキップする勢い。
紅葉がきれいらしいので、また行ってみたいです。

どこかで紅葉狩りもしたいなー。

No title

つねまるさん、こんばんわ~♪

豊岡市って響きに記憶がないので、地図で見てみましたが、未踏の地であることに気づきました。
一番のニアピンは城崎温泉でしょうか。バイクの旅で・・・。

社殿は新しいですが、「室町時代の容姿に復旧整備」されたとのこと一番大事なことですね!
観光用の模擬天守をみると、石垣だけでいいのにな~
と思ってしまいます。

酒垂ですから朱なのでしょうか。
粋なはからいです☆

piglet01様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

豊岡市、と言うと、あまりイメージがわかないですねー。
今は出石も編入されてます。

ニアピンです。城崎温泉は、豊岡駅の二つほど北。
豊岡市は但馬の国府がおかれ、国分寺、国分尼寺もあった歴史のあるところなんですよー。

日本海から円山川を使った水運で、お隣さんなのに丹波とはまた違うところが面白いです。

高速を使わず、福知山から出石を経由して入りました。
ツーリングマップ、愛読者です。んふ。

社殿、わかりにくい文で申し訳ないです。
創建時の部材で修理後、不足部分を江戸の改変時の部材を足してます。
よって、室町時代の建物。棟札で、室町時代のものと裏付けされたわけです。

昨今のお城ブームで様々な本が出ていますが、模擬天守も現存天守もごっちゃなのが多いですね。

古い図面を使用した復元ならいいですが、そもそも存在しなかったのに観光資源にするために作った模擬天守は、ねぇ。

どうせ維持管理出来なくなって放置されるに決まってるのになー。
もったいないなー。

No title

こんばんは。お邪魔します。
竹泉 まだ知らずで 惹かれております(*^^*)
こちらの冬は雪深くなるのですね。
盃状穴 初めて知りました~ 
冬になるまで めっちゃ暑い中 焼こまさまは頑張ってらっしゃるのですね
(*^^*)

No title

盃状穴・・・へ~ここに油を(@@)
点火してファイヤーしたんだろうか^^

おお~すごい修復したんですね^^
技術的なことや建築様式は不勉強で判らないんですけど、シンプルながら丁寧(+大事にされてる感)なのが居心地よさそうです^^

狛茶も(・∀・)イイ!
ぽちぽちぽちーーー☆

おきまちあき様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

日本酒好きー♪と言いつつ、あれこれ試した上で、これよー!って好みのものがあると、中々冒険し難いものですねー。

竹泉も、名前は知ってても未踏。

よくあるのは、「女性に人気のこちらは?甘くてふるーちーです」と、シロップみたいな甘口とか、香りがたちすぎて舌触りがねっちょり、な、お酒を薦められる、こと。

いや、わたしゃー、きりりりーーーーっと辛口で、あーでこーで、と説明するうちに、好きな銘柄の説明に陥っているんですよねぇ。へへ。

こちら、寒いです。雪深いです。
城崎温泉のお宿でこたつに入って、日本酒。
むふん。

カニ。

香住のカニ。

うまうまです。

焼きナス、いや、焼きこま、さん、頑張ってますよー。

機会があれば、ぜひ城崎温泉とセットで。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

盃状穴。

ちょくちょく見かけていたのですが、高座神社で解説を読むまで、軒先からの雨水が石を穿ったのだと思っていまして。

点火してファイヤーしたようです。

本殿の前や、参道の石段、燈籠の礎石ならわかるのですが、手水鉢手前にもありまして。

不思議な穴です。

室町時代の建物は装飾が少なくて、シンプルですね。

丹波地域の寺社にわっさわっさと彫刻が盛られるのは、中井権次一統が活躍し始める頃なので、江戸期が多いです。

氏子さん達が、トータルで十数年かけて造った社殿であることが棟札から明らかになっております。
お社を建てるということは、とても大変な事業だったのでしょうね。

寺社の建物のポイントは、柱の上端の処理と、妻側かなぁ。
時代による違いと、地域による特徴が重なって、これがあればこの時代の建物だ!と言えないところが難しくもあり、楽しくもあり。

シンプルな服が着こなすのに難しいように、アクセサリーでごまかさない社殿は柱の太さや木組にこだわりがあるような。

居心地がよさそう、って、とってもわかりますわ。

形式にとらわれて、なんじゃこりゃ?な建物も、あった・・・りしますものねー。

お仕事の合間に、狛茶。

ちび狛ちゃんがいっしょうけんめい摘んだ茶っ葉。
でかい狛犬さんが丸っこいお手手で、もみもみ~(≧∇≦)

頭の回転が光速な時乃★栞様に、狛茶献上~(*^^*)
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