丹波猿楽の面影。式内社狭宮神社の舞堂と玉乗りこまちゃん

京都府南丹市日吉。

丹波猿楽の「梅若座」旧菩提寺。

梅若座一門は、丹波一帯に広がっていたため、お社に伝わる祭礼の舞等に猿楽の影響が残ります。
京都府南丹市から西に移動し、兵庫県へ。

兵庫県丹波市山南町和田の狭宮神社。
【由緒・祭神】
創立年代不詳。延喜式内社。
往古、和田村下河原に鎮座。
天正13年(1585)、社殿を再建。
江戸時代、柏原藩主織田平季、今の宮山に遷座し奉る。
元禄13年(1700)、白川神祇伯王より八幡宮を勧請し、相殿に祀り、狹宮八幡宮と称す。
薬草の里山南町和田に鎮座する古社で、既に平安時代には国から幣帛を頂く延喜式内社に列格し、古来より通称「さみやさん」で親しまれています。
主祭神に若沙那売命、相殿神に八幡大神を奉斎。
若沙那売命は稲(いね即ちいのちの根)を司っておられ、早乙女の様にお若くて清らかな少女神様で、八幡神と共に、健康長寿を始め五穀豊穣・厄除・交通安全・心願成就の守護神として広く崇敬されています。 (兵庫県神社庁HPより引用)

八幡宮のお約束、鳩ぽっぽー。

車は鳥居をくぐって、駐車場へ。ほんと?ほんと?っと何度も降りて確認。

確認しつつ、撮影。

階段。げー。

(クリックで拡大)

狭宮神社、拝殿と本殿遠景。

はい、何でしょう。

あら、上手♪

自然石のままの台座に乗った狛犬さん、私には珍しくて。

とても丁寧に彫られた狛犬さんです。

はいはい。

いやぁん。まんまるのお手々がたまりません。

後ろ髪も尻尾も、ぴょん、としたお耳も、かわいいなー。

やぶ蚊、襲う、私。うおおおお。

本殿。

なんかおる。

食うなー。
で。
境内には、

(クリックで拡大)ここは中井権次一統の作品ではないようです。
丹波猿楽の舞堂が再建されているようで。
どこ?

どっち。

本殿の向かい側にありました。
神様に奉納するので、この向きは納得。

縦三間×横四間。
能舞台の三間四方に比べると横に長く。「舞堂」、なるほど。
検索してみたら、ここの舞台での能の上演記録がありました。
地域に密着したお社と舞台って、いいなぁ。

以上、甘えん坊な狛犬さんのいる狭宮神社でした。
ちなみに、能舞台ってどんなものなのか、ご参考までに。

これは、京都府亀岡市の生身天満宮の能舞台。

能舞台は三間四方が基本。
右奥の小さな戸は「切戸」。地謡や後見が出入りします。


三間四方の舞壺と、橋掛かり。
狭宮神社の舞堂をもう一度見ると

左奥の切れ目が橋掛かり、右奥は階段の先の板の取り外しが出来、切戸になっているのがわかります。
あとは、鏡板に松があれば・・・。

こちらは彦根藩の正式な舞台。(舞壺の四隅の柱と柱の間が三間四方。)
どこの舞台でも、演能しているところを見たいなぁ。
狭宮神社
《住所》兵庫県丹波市山南町和田138
参考サイト
兵庫県神社庁HP
http://www.hyogo-jinjacho.com/data/6308207.html
いつも応援いただきありがとうございます。狭宮神社は明るい境内で、とても気持ち良いお社でした。本殿周囲は、広い境内に比べてぎゅぎゅっと凝縮され、



ぽちぽちぽっち、ありがとうございます。
- 関連記事
-
-
柏原藩主織田家廟所と建勲神社
-
仏塔の礎石と柏原八幡神社
-
北山稲荷神社。丹波佐吉の麗しいお狐様
-
柏原の名工・丹波佐吉の生涯。佐吉と愉快な仲間たち
-
新井神社と山王権現。猿が残った神仏分離
-
丹波国氷上郡式内社・新井神社と明智光秀丹波攻略
-
暑い夏には、もしゃもしゃ狛犬さん。丹波市石見神社
-
丹波猿楽の面影。式内社狭宮神社の舞堂と玉乗りこまちゃん
-
白鹿神社。布団屋台に遭遇
-
兵主神社と近衛と島津。歴史は綿々と続く。最終回の巻
-
兵主神社の狛犬全員集合。総勢じゅういちにん。
-
近衛信尹、薩摩で氷砂糖を食す。兵主神社へ里帰り
-
戦国時代に孤軍奮闘。近衛前久と信長と猿と狸
-
戦国時代のエネルギッシュなお公家。近衛前久と丹波
-
うちのかわいい才丸がなにか?
-