兵主神社のこうごう石と女の鬼「般若」とは

こんにちは。

とっ散らかしてしまいましたが、兵主神社の続きです。

兵主神社なんだっけ?


黒井城の近くに鎮座して。


近衛家から贈られた扁額がタタミ一畳分もあって。


幸せな狛犬さんがいて。


しだれ桜が咲いて


彫刻がいっぱいで。


ぷりっちりと見つめるオヤジ狛犬さんがいて。


お客様をお呼びして。


お馬鹿親子がいて。


ちびちゃんズがいたとこ。

です。

さてこのちびちゃんズ、何を守護する狛犬様かというと。


「鏡石」

むかーしむかし、兵主神社や黒井城のある黒井町内の小間物問屋にとある夫婦がおりました。

ある日、夫が商売の帰路の途中で具合が悪くなり


ぷりーずへるぷみー。(画像:馬見岡綿向神社の稲荷社)


助けてくれたのは娘さん。(画像:馬見岡綿向神社の浅間神社)


夫はその娘さんの家に出入りするようになってしまいます。
(画像:馬見岡綿向神社の浅間神社)

その噂は妻の耳にも届き、喧嘩が絶えず。


商売も疎かになります。(画像:たつの市の脇坂神社)


妻は兵主神社に「祈り釘」の願を立て、毎夜大杉に釘を打ち込みます。
(画像:丹波市の高座神社修復工事の釘)


嫉妬にかられた妻。(能楽『鉄輪』うわなり打ちの姿)

いよいよ満願の日。

大杉に向かう途中で


「こうごう石」に映る自分の浅ましい姿を見てしまい。


我に返り、打ち込んだ釘を全て抜き取り、夫に謝ります。


夫も懺悔して、もとの鞘におさまり。


小間物問屋の商売は益々繁盛しましたとさ。


そして、「こうごう石」は「鏡石」と名付けられ、全ての邪心を祓う奇石として祀られるようになりました。

そんな、兵主神社の鏡石のお話でした。(『丹波叢書第三集』より)


待てい。・・・邪心って。悪いのは鼻の下伸ばした夫の方でしょー?
よこしまなこころ、は、男の方じゃんねー。ぶーぶー。

能楽では、男の鬼は「強がって」力んだ顔をしていますが、女の鬼(特に六条御息所など高貴な女性の鬼)に用いる「般若」の面(おもて)は、目元に男に裏切られた「悲しみ」、口元と角でどうにもできない「怒り」を表します。

このイラストは「M/Y/D/S イラスト素材百科」の「M/Y/D/S」様より利用規約に基づきお借りしています。イラストの転載はできません。

角が生えるのは女の鬼だけ。

一方、「鉄輪」に用いる「橋姫」の面は、素朴な女の怒りから鬼となったという解釈から、髪は乱れ眉間に皺を寄せただひたすら「怒る」顔で、あまりお品がいいとは言えない形相。



ちびちゃんズ、はた迷惑。








ほんとにちっちゃいちゃんな狛犬さんなのです。

なので、本気で守護させるなら


こんな勇ましい狛犬さんじゃないと。(画像:丹波市の白鹿神社)


え?


駄目かぁ。

では、同じ兵主神社の奥の宮の狛犬さんでは?


えー?


ほんとだー。


ちびちゃんズは不満たらたらなのでした。


兵主神社
《住所》兵庫県丹波市春日町黒井2956


いつも応援いただきありがとうございます。あっちこっちに話が飛んでおりますが、兵主神社の続きです。ちっちゃい狛犬さん、実はとっても大切なものを守護しているようです。「鏡石」さんに邪心を祓っていただいても、煩悩はえんどれす。今宵も酒がうまいです。
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No title

こんにちは。お邪魔します。
うッ、鏡石に諌められたのはよこしま旦那ではなく嫁の方というのがちょっと引っかかるものの、結果めでたしめでたしのお話で良かったです(*^^*)
おちびちゃん狛犬ちゃま、そんな大切な鏡石をお守りする重要な任務を背負ってらっしゃったのですねー! 煩悩の塊のような私が行ったら鏡石様も狛ちゃまズもさぞ迷惑だろうな、、など思いつつ拝読させていただきました!!

No title

>近衛家

サイズに気を取られて寄贈先に今気づいた。
関白家からですと( ゚д゚)ンマッ!!
お宝が色々ありそうな神社ですのね(*´pq`)ウフフ

>よこしまなこころ、は、男の方じゃん

そうだ。そうだ~有責は旦那よ!!

小さな狛ちゃは魔鏡?を守護する・・◎×▽なのね
                  ↑かっこいいフレーズが思いつかなかったので適当に入れてくださ・・・(._+ )☆\(-.-メ)オイオイ

真面目に・・鏡に纏わる伝説って東西問わずありますね。
邪心を写す・・・何となく白雪姫の継母を思い出しました^^;

ぽちぽちぽちーーー

さむしろに衣かたしき今宵もや 我をまつらん宇治の橋姫

こんばんは。いつも楽しい記事を拝見させていただき、ありがたうございます。

鏡石のお話は、ハッピーエンドになるので良いお話ですね。僕も鏡石に、日本酒を飲みすぎる邪心をお祓いして頂かないとダメですね。


ちなみに、鉄輪のはうは確か貴船神社の奥宮が舞台でしたよね。そろそろ、床の季節ですねぇ。

おきまちあき様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

ねー。ひっかかりますよねー。ぶーぶー。

旦那がぴっちぴちの後妻を迎えた元妻は「頭に鉄輪をいただき、その三本の足に火を灯し、顔に丹を塗り、赤い着物を着て、怒る心を持てば、たちまち鬼になって願いがかなう」と聞いて、洛北の貴船神社に丑の刻詣でをするのが能楽「鉄輪」なんですが。

なんかねー、こっちも祈り伏せられるのは、元妻なんですー。

ぶーぶー。

おちびちゃんズは、「きゃーきたー」と言いつつ、お守りしてたんでしょうかねー。

煩悩はえんどれす。私はここへ行けません。
信楽焼きのたぬたぬのようなのが映るに決まってるです。

ぶーぶー。

おきまちあき様、一緒に行ってみませんか。ふっふっふ。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。古文書、抱っこしてますかー?

はい、近衛家。大事なことはいつもうっすらと書いてしまうもので、こほんこほん。

大判小判がざっくざくぅ~の、神社なんです。
目録を眺めつつ、見せてケロ、っていーーーっつも、思います。
見えないからお宝なんでしょうけど。ちぇー。

小さな狛ちゃは、魔鏡を守護する天下無双の・・・えーっと。

黒衣の戦士?

すみません。ものすごく昔から好きだった、或スラーン戦記ってのを、うはうはしながら視聴してまして。

鏡ってのは、祭祀に不可欠だけでなく、ほんとに東西問わず怪しい役柄で登場しますね。いやまあ、私もリンゴと七人の子狛(違)しか思い出せないんですが。

お城の正面石垣にある鏡石は、映すんじゃなくて、はねっ返すんでしたっけね。

橘右近大夫様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。さすが、お歌でコメント♪ありがとうございます♪

いやー、酒飲みの邪心なんて、かわいいもんでしょー。そうでしょー。
翌朝の鏡が怖いだけでー。こほんっ。

おっしゃる通り、「鉄輪」は貴船神社の奥宮が舞台です。

恋の身の浮かむ事なき賀茂川に。沈みしは水の青き鬼。われは貴船の川瀬の蛍火。

後妻の髪を手に絡ませて「いでいで命を取らん」「さて懲りよ思い知れ。」と、打ちすえます。

陰陽師の清明により祈り伏せられてしまいますが、お気の毒なお話です。

そんな貴船神社ですが、ほんとだ。そろそろ床が始まりますかねぇ。
きゅーっと、きゅーっと、いきたいもんですなぁ。うはー。
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古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

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