たたらと金屋子神社。境内は鉄でいっぱい

ただいまぁー。

今回の奥出雲たたら巡りのシメは、やはり神社。


島根県安来市比田の山の中に鎮座する金屋子神社。

左側に、変なものが並んでいます。


田んぼの中や住宅敷地内から出土した、ケラ(かねへんに母)です。

ケラとは、


土の炉で砂鉄と木炭を交互に入れて作るたたら製鉄において


砂鉄と木炭と炉の粘土の成分が反応して出来る、


大きなカタマリです。(安来市和鋼博物館)

神社の前に奉納されているものも、これと同じ。


谷川にはまだまだゴロゴロしてるのかな。


これに至っては、2m以上はあろうかと。

そう、金屋子神社には、ケラがいっぱい。


境内の建物の横に置かれていた、ケラ。


由緒などはまた後日ご紹介ってことでご容赦。

中国山地のたたら場では必ず祀っている金屋子神。ここはその本社。


雲南市の菅谷のたたら高殿のそばにも祠があり。


古代たたら製鉄の復元作業でも祀られていました。(左奥の榊のとこ)


金屋子神は、高天が原より播磨国志相郡(現・兵庫県宍粟《しそう》郡千種町)に天下り、鉄作りを教え、岩石で鉄鍋を造り(地名を岩鍋と名付ける)。

住むに足る山がなく、白鷺に乗って、出雲国能義郡黒田の奥非田の山の桂の枝で休憩。

そこで、安部氏に鉄造りの技術を教えました。(『金屋子神祭文』)

この安部氏末裔が、現在の金屋子神社宮司の安部さん。




ただし、現在の祭神は金屋子神ではありません。

「金屋子大明神」を祀っていたものが、明治期に大和の金山彦命、金山媛命を祭神に。

仏教色のある「大明神」を神話の世界の神様へ変更したいつものパターンでしょう。

なので、ケラ等が奉納されているのは、


「金屋子神」と刻まれた石の周り。


たたら製鉄で出来たケラとかノロ(ケラになれなかった不純物)。


境内社の「大山祇命を祀る山神神社」の前にも


誰かがそーっと置いたのかしら。

大山祇神は山の神。林業や鉱山関係者に崇拝されています。


狛犬さんの前にはないねぇ。


美味しくないよー。




いつも応援いただきありがとうございます。
こちらの金屋子神社は、たたら製鉄の監督をする村下(むらげ/役職名)さんが、常駐してたたら製鉄を行う「日刀保たたら」から神社まで十数キロを裸足(指には藁を巻く)で歩いてお詣りされるほど、大切な所。ただし、金山彦命&金山媛命ではなく、あくまでも「金屋子神」へお詣りしている所にこだわりを感じます。

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こんにちは

前の砂鉄採集の話、良かったなぁ!
子供の頃、川の砂地で磁石に砂鉄をつけたり、
結構どこの砂地でも、砂鉄はありました。
まあ、これらの砂鉄ではダメでしょうが楽しかった。

昔は鉄器や武器は、貴重だったようです。
感謝して大事にお祭りだったようですね。


No title

こんばんは。いつも樂しく拜見させて頂いてをります。

今回のお話、とても樂しかつたです。たゝら製鐵の見學は一生に一度、絶對にしたいと思つてゐました。
解り易いご説明で行つたかのやうな感じになりました。ありがたうございました。
確か、安来のたゝら製鐵が今唯一日本刀を造れる玉鋼を造れる処だつたんでしたよね。
かう言ふ傳統は殘してゆきたいものですね。

金屋神社。僕は漠然と氷川神社か荒脛巾神をお祀りするお社があるのかと思つてゐましたが、さうではないのですね。まだ/\、世の中は奥深いです。
安倍氏ですか。フム/\、興味深いですね。

No title

こんばんは~

十数キロを裸足で歩くって凄いですね。
自分なら1k歩かないうちに足の皮むけて挫折しそう^^;

こういう神社って好きだな~大事にされてる感じがする。
狛ちゃんもキュート^^

ぽちぽちぽちーーー☆彡

one0522様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

砂鉄採集のお話にあたたかいお言葉、ありがとうございます♪

あ、磁石で砂鉄集め、私も私もー!

公園の砂場ぐらいしかなかったですが、楽しかったです。
くっつけた砂鉄を取るのが大変で、当然ですが洗ってもとれないと学習して、次はラップを巻いて。

たたら製鉄が大規模になるまでは、先日の復元作業で使った炉程度の大きさで、出来るケラも小さく、さらにたまはがねはその中の一部だと思うと、とても貴重であったことがよくわかりました。

そうですね、感謝して大切にされていたんですよね。

橘右近大夫様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

すみません、ご無沙汰してます。

たたら製鉄の地域はとても広く、奥出雲をだーっと走り回りました。

ケラを作る工程を見たら、砂鉄の出身地等も見たくなって。えへ。

現在たたら製鉄でたまはがねを作ることが出来るのは、日刀保たたら製鉄場のみで、日本唯一の村下さんが監督されています。

日立金属安来製作所から数名が村下さんの下で働き、修行されており、次の村下さん候補もこの中に。

金屋子神社については、兵庫県宍粟市の方が本社だと思っていましたが、安来市の金屋子神社は、金山彦を祀ったのは明治以降であり、本来の祭神である金屋子命が鉄の作り方を教えた地は安来市比田、と解釈されてます。

氷川神社は出雲族が武藏国造となりそちらへ行ってからのお社なので、出雲には氷川神社は見当たらなかったです。
たたらの砂鉄採集した川は、斐伊川。むむ?

神様から教えられた、という由緒は由緒で置いといて、思うに、大量の木炭を必要とするたたら製鉄には、山をいくつも所有することが必須で、安部氏はどこぞで学んだ製鉄技術を自身の所領で行い始めたのではないかと。

では、その安部氏はどこから来たのでしょう?

金屋子神社由緒調べの書籍がありましたが、一万円もするので却下。

くぅー。

時乃★栞様

こんにちは。いつもご多忙の中のご訪問とコメントありがとうございます。

裸足で、って、ほんと、すごいですよね。
境内土足禁止の神社はありますが、十数キロを裸足でって。

私も挫折します。いや、そもそも、したくないです。

こちらは日立金属安来製作所やたたら製鉄の従事者、刀匠などからの崇敬を受け、山の中なのにとても整ったお社でした。

狛犬さん、かわいいですね。おっきな子ならではの安定感がなんとも。
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