たたらの風景、棚田。砂鉄の鉄穴流しと刀鍛冶とんとん
今日も、たたらでたらったら~♪

たたら製鉄の鉄原料である砂鉄は、どこからきたのかな。
元は小さな粒となって花崗岩などの岩石の中に含まれています。

砂鉄の採集場に残ってました。
砂鉄は採集する場所によって、山砂鉄、川砂鉄、海砂鉄があり。
①山砂鉄

風化した花崗岩系の山を崩して

【大原新田の棚田】水路(走りまたは井出)に流し込んで。
奥出雲等で見られる棚田は、砂鉄を採掘した跡に出来た平地を収入を得るため田んぼにしたため、形成されました。

大切な所は削らず島のように残るのが奥出雲の棚田の特徴。
既存の山の斜面に農地確保のために作られた棚田との相違点。

水路を流れる間に土砂が粉砕され、次第に土砂と砂鉄が分離。
砂鉄側を、いったん砂溜まりにためて、また流す。

【昭和47年まで現役の鉄穴(かんな)流しの遺構】
軽い土砂と重い砂鉄が分離し、最終的に、80%以上の砂鉄純度。
たたら製鉄で用いられる砂鉄は圧倒的にこれが主流。
山砂鉄があるから、奥出雲や中国山地にたたら製鉄が続いたわけです。
②川砂鉄
土砂と共に河川に流れ込んだ砂鉄は、延々と流れるうちに自然に土砂と分離。(山砂鉄と同じ理屈)
下流域になると川底に砂鉄が滞留。

浅い浅い川で砂鉄を採集したお船。
③海砂鉄は、川からさらに海へ出た砂鉄が、海浜に打ち上げられて砂浜のように堆積したもの。

たたら製鉄で出来たケラ(かねへんに母)は、どうなるのかなー?

業務用は大きいです。
この中から取り出したものが、刀剣の材料になる「たまはがね」。
ということで。
本日は、刀鍛冶を見学。

電動の送風機+ふいごで適宜送風。

真っ赤なたまはがねを、トントン。
刀鍛冶というと、昔風の装束を着た人がとんてんかーんっとするイメージですが、それはもっと先。
今日の作業は地味に、もっと前の

伸ばしては折り、伸ばしては折り。
刀剣はミルフィーユのように、伸ばした「たまはがね」が重ねられて出来ているんですね。面白いなー。すごいなー。

今日のシメには、お狐様。
こんなにしゅっとした狐面みたいな子、はじめましてです。
いい子に出会えて、ほくほくでした。
いつも応援いただきありがとうございます。
月に二度行われる刀鍛冶さん実演は、テレビで見るような三人がとんてんかんじゃないとこが、面白かったです。真っ赤っかなたまはがねの塊ですが、打つと「かーん」っときれいな金属の音がしました。むにゅっと埋まってしまわないのが不思議。そこまでどろどろじゃないんですね。



お手数をおかけ致します。ありがとうございます。
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