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板東俘虜収容所を知っていますか

こんにちは。

今回の徳島旅の目的のひとつ。


徳島県鳴門市大麻町桧(旧板野郡板東町)の板東(ばんどう)俘虜(ふりょ)収容所。

第一次世界大戦が始まると日本も参戦。
1914年。ドイツの租借地であり極東根拠地であった中国の山東半島にある青島(チンタオ)を攻撃。

敗れたドイツ兵4715人が俘虜に。さて困った。

日本政府は当時の陸軍省内部に、保護供与国と赤十字との関係交渉を担当する“俘虜情報局”を開設。
捕虜たちは貨物船で同年の11月中に日本に輸送され、北海道を除く全国各地の都市に点在する収容所に振り分けられます。

ドイツ兵4715人のうち約1000人が「板東俘虜収容所」に1917年から1920年まで収容されます。


「阿波大正浪漫 バルトの庭」

2006年公開の映画「バルトの楽園」は、「板東俘虜収容所」における収容所所長・松江豊寿の葛藤や、俘虜となったドイツ兵と地元の住民の交流などを史実に基づいて描いた作品。主演は松平健。

ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか?

なぜここが映画となったのか。
ポイントは収容所所長・松江豊寿の人物像と、ここが「日本で初めてベートーヴェン交響曲第9番を全曲演奏した所」という点。


跡地に残る基礎。

1899年のハーグ陸戦条約の捕虜規定に日本も批准。
陸軍省は、1904年 - 1905年にロシア人捕虜に関する規定を決め、「捕虜に対する人道的な扱い」を定めます。


通気孔。

しかし、俘虜の処遇は現場の収容所の指揮官に一任。
収容所毎に様々に対応は異なり、四苦八苦。


レンガには、石積の如く様々な積方があり、これはドイツ積。

手探りながらも、同時期の他国の捕虜の扱いと比較して日本は収容総数がそれ程多くなかったこともあり、総じて日本側の待遇は十分耐えうるもので、関係機関の指導により環境の改善も行われました。


「バルトの庭」再現兵舎。


「バルトの庭」再現兵舎内部。

四人部屋ながらも間に簡易な壁を設ける事で、心理的な圧迫感を改善。


「バルトの庭」当時の兵舎の一部を移築したもの。

捕虜の脱走未遂が発生したため、1915年以降は戦争俘虜に関する規定が厳格化します。


「バルトの庭」将校棟内部。

日本は脱走者に規則上のみならず刑法上でも処罰を課す方針をとった(現行の戦時国際法に反する)ため、再捕捉された捕虜が有罪判決を受けることもありました。


「バルトの庭」将校棟の枠組み。当時の部材を利用。

日本人側は脱走計画の黙認・幇助も処罰の対象となり、収容所の職員たちは管理体制を厳格化。


板東俘虜収容所跡の給水施設。ここにもレンガ使用。

「板東俘虜収容所」では、収容所所長・松江豊寿の俘虜の自由に任せる方針の元に、ドイツ人俘虜は様々な活動を許されます。



青島で俘虜となったドイツ兵は、職業軍人ではなく、元々様々な分野で働いていた義勇兵(志願兵とも)だった事が幸いでした。


板東俘虜収容所跡の製パン所跡地。


「バルトの庭」製パン所再現。

技術を生かして様々な収容所内の自治活動に勤しみます。
菜園管理や動物の飼育、厨房(酒保)やパン屋さんもドイツ人俘虜で経営。


「バルトの庭」酒保。いわゆる、酒場。酒は友達。


板東俘虜収容所跡。飲めば出る。大小分かれております。


ふむ。


板東俘虜収容所跡。

トイレと給水施設の近さにしばし悩む。




ここは、日本で初めて「ベートーヴェン交響曲第9番」全曲が演奏された場所。ソプラノは俘虜の中から厳選。

次回。収容所所長・松江豊寿ってどんな人なのか、またこの板東俘虜収容所が残したものは何なのか。ちょろんっと考えます。


いつも応援いただきありがとうございます。昨年は第一次世界大戦の開戦より100年。今年は第二次世界大戦終戦より70年。日本にはこんなものがあった、こんな事があった、と、たまには真面目に考えるのでした。
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