おんな城主直虎・第5回。苦しみと悲しみの般若と笛の音
こんにちは。
今年の大河。今川ファミリーの芸能が楽しみです。
【高砂やぁ~】

瀬名の謎ダンス。
これは無論「仕舞」ではなく創作ダンスですが、
この背後に聞こえてきたものは、謡「高砂」。
高砂や。この浦舟に帆をかけて
この浦舟に帆をかけて
月もろともに出汐(いでしお)の
波の淡路の島影や
遠く鳴尾の沖過ぎて
はや住ノ江に着きにけり
はや住ノ江に着きにけり

祝言の席で仲人さんが謡う曲です。
友人が謡う時は、同じ「高砂」の「四海波(しかいなみ)しずかにて」の部分を謡います。
【能の面(おもて)・般若】
間違い探しです。

どこが違うでしょーか?
ヒント。

これは正解。
ち、ち、ち・・・

野村萬斎先生。

どうでしょう?
はい、そうです。瀬名の持っているものがもし能面なら、

べちょんっと持つのは、とんでもないこと。
で、この面(おもて)「般若」。
顔の上部分は苦しみと悲しみを、下は怒りを表しているとされます。
この面(おもて)を用いる代表曲は「葵上」。
シテは六条御息所。
思い知らずや 思い知れ
と、嫉妬に狂い鬼となりながらも、あさましい我が姿を恥じる複雑なおとめごころ。
ひとつの面(おもて)で相反するふたつの感情を表す点が、この般若の面以前に存在した「鬼女」と「般若」の大きな違い。
これは動くと一層鮮明に。
僧や山伏に立ち向かう時は顔を上げて「怒り」、祈り伏せられる時には顔を伏せ「悲しみ苦しむ」のです。
さらに。
能には男女の鬼が出てきますが

角が生えるのは、女の鬼のみ。

こうさせたのは、誰だ。
【笛の音は「唱歌」】

お囃子。向かって左から、大鼓(おおかわ)、小鼓、笛(能管)。
地謡があるときは言葉を聞いて動けばいいですが、時にはお囃子だけで、舞うことがあります。
ぴーひょろぴーひょろ、と聞こえる笛の音。
これは、楽譜になっています。
おひゃあらー、おひゃいひょーいひゃーりうひー
と、文字化された笛の音。「唱歌」です。

覚えないと舞えないよ。
この唱歌。
オーケストラの「楽章」に相当するのが、「段(だん)」。
第一楽章=一段目、第二楽章=二段目、な感じ。
中之舞は三段、神楽や楽(がく)は五段、というように基本的には長さが決まっています。
時には、三段+五段+五段=十三段、にする特殊演出(小書/こがき)なんてのもあり。

んでは、再放送前に。
「私はいき遅れましたが(むかー)」の台詞の直後。
はっ!
のあと。
笛の音、文字にしてみました。
おひゃらーり、ひういやらぁーり、
ひうーるーいひゃーりうひ、
おひゃーらーいほうほうひー、
おひゃいひょいひゃりうひ、
おひゃらりひういやらーり、ひうるーい・・・
ひー!
と、聞こえてくるのですわ。
すんごい早口で。

そう言わずに、れっつとらい。
いつも応援いただきありがとうございます。
ドラマ音痴なもので、瀬名を演じてるのが誰かも知らず。不思議な創作ダンスと地団駄でしたが、彼女の感情を表したんでしょね。唱歌は能に限りませんし、どの曲かもわかりませんが、一度聞いてみていただけたらと思います。



いつもありがとうございます。励みになります。
今年の大河。今川ファミリーの芸能が楽しみです。
【高砂やぁ~】

瀬名の謎ダンス。
これは無論「仕舞」ではなく創作ダンスですが、
この背後に聞こえてきたものは、謡「高砂」。
高砂や。この浦舟に帆をかけて
この浦舟に帆をかけて
月もろともに出汐(いでしお)の
波の淡路の島影や
遠く鳴尾の沖過ぎて
はや住ノ江に着きにけり
はや住ノ江に着きにけり

祝言の席で仲人さんが謡う曲です。
友人が謡う時は、同じ「高砂」の「四海波(しかいなみ)しずかにて」の部分を謡います。
【能の面(おもて)・般若】
間違い探しです。

どこが違うでしょーか?
ヒント。

これは正解。
ち、ち、ち・・・

野村萬斎先生。

どうでしょう?
はい、そうです。瀬名の持っているものがもし能面なら、

べちょんっと持つのは、とんでもないこと。
で、この面(おもて)「般若」。
顔の上部分は苦しみと悲しみを、下は怒りを表しているとされます。
この面(おもて)を用いる代表曲は「葵上」。
シテは六条御息所。
思い知らずや 思い知れ
と、嫉妬に狂い鬼となりながらも、あさましい我が姿を恥じる複雑なおとめごころ。
ひとつの面(おもて)で相反するふたつの感情を表す点が、この般若の面以前に存在した「鬼女」と「般若」の大きな違い。
これは動くと一層鮮明に。
僧や山伏に立ち向かう時は顔を上げて「怒り」、祈り伏せられる時には顔を伏せ「悲しみ苦しむ」のです。
さらに。
能には男女の鬼が出てきますが

角が生えるのは、女の鬼のみ。

こうさせたのは、誰だ。
【笛の音は「唱歌」】

お囃子。向かって左から、大鼓(おおかわ)、小鼓、笛(能管)。
地謡があるときは言葉を聞いて動けばいいですが、時にはお囃子だけで、舞うことがあります。
ぴーひょろぴーひょろ、と聞こえる笛の音。
これは、楽譜になっています。
おひゃあらー、おひゃいひょーいひゃーりうひー
と、文字化された笛の音。「唱歌」です。

覚えないと舞えないよ。
この唱歌。
オーケストラの「楽章」に相当するのが、「段(だん)」。
第一楽章=一段目、第二楽章=二段目、な感じ。
中之舞は三段、神楽や楽(がく)は五段、というように基本的には長さが決まっています。
時には、三段+五段+五段=十三段、にする特殊演出(小書/こがき)なんてのもあり。

んでは、再放送前に。
「私はいき遅れましたが(むかー)」の台詞の直後。
はっ!
のあと。
笛の音、文字にしてみました。
おひゃらーり、ひういやらぁーり、
ひうーるーいひゃーりうひ、
おひゃーらーいほうほうひー、
おひゃいひょいひゃりうひ、
おひゃらりひういやらーり、ひうるーい・・・
ひー!
と、聞こえてくるのですわ。
すんごい早口で。

そう言わずに、れっつとらい。
いつも応援いただきありがとうございます。
ドラマ音痴なもので、瀬名を演じてるのが誰かも知らず。不思議な創作ダンスと地団駄でしたが、彼女の感情を表したんでしょね。唱歌は能に限りませんし、どの曲かもわかりませんが、一度聞いてみていただけたらと思います。



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