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仕舞本番を出演者の目線で体験して下さい。東北クセ。

こんばんは。
本日は、ずっとお稽古してきた「仕舞・東北クセ」の本番でした。


目覚ましのアラームは、ばっちしだもんね。

で、朝。

目覚まし時計は床でバラバラになってました。つまり…


慌てて先生に「今、起きた。寝坊したー。きゃー」っとメールして、でもお風呂に入って…(ここは譲れない)。


能楽堂に到着。開始には間に合わなくても、自分の出番までは数時間あるから大丈夫。

で。どえらい忘れ物してました。ええ、わたくし、すっぴんでした。
もう、ええわ。顔は。

もたもたと着替えて、お社中の舞台も拝見して。
いよいよ自分の出番です。

では、本番の舞台に出るまでの心臓が口から飛び出るような緊張感を、出演者の視線でご体感下さい。(画像はお稽古場の舞台で、今日立った舞台ではないです。…とても写真撮れません)

ほい、開始。

茶室のにじり口のように、かがんで出入りします。

その切り戸口の裏側で待機。

心臓は口から転げ出ました。


この存在感が怖いの。


大小前が仕舞の開始の場所。

大小前?


大は大鼓(おおかわ)。かーんっと聞こえる音。楽譜では、どん、ちょん、という手。
小は小鼓(こつづみ、若しくは単につづみ)。ぽんぽん、と聞こえる音。楽譜では、ぷ、ぽ、ち、た、という手。

この大小鼓の間の場所なので「大小前」といいます。なんやかんやあっても必ず帰る場所。


さささ、どすどすぺたぺた、っと歩かずに、しずしずと歩きましょう。
お扇子は、両手で持ってね。
大小前に来たら下居して(右膝ついてしゃがむ)、謡出します。

「所は九重のぉー」

始まってしまったら、あとは基本に忠実に素直に舞うだけです。
本番に、あーしてやろう、こーしてやろう、っと考えたら間違えます。

お玄人の先生方は、ここはゆったーりと舞いや、ここはノッていくんやで、大丈夫、ちゃんと見て合わせてあげてるから、のびのーびと舞いなさい…っと、リードして謡って下さいます。

名手と称される先生のリードは、舞いながらも楽しくなって笑い出しそうなほど気持ちよく舞わせて下さいます。私って、すごぉい!っと勘違いです。



普段は舞台を拝見して感動する憧れの先生が、私だけを見て、私だけのために謡って下さる。あああ…これぞ素人の醍醐味。媚薬。あひょーん。

ですが。

まあ、今回は自分の先生が地謡の地頭(じがしら。リーダー)だったもので。


びびってましたが、なにか。


終わったもんは批評しても仕方ない。気持ちよーく誉めていただいて、後席で乾杯。

本番で頭が真っ白になろうとも、無意識にきっちりかっちり舞えるように基礎を叩き込んで下さる自分の先生が大好きです。



皆様の応援のおかげで更新頑張れます。舞台終えた直後の先生は無言。なんか言ってぇー(T_T)あかんかったんなら、そう言ってぇー!後から「…さすがやな」って言われても嬉しくないです゜゜(´O`)°゜
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閑話休題。仕舞「東北クセ」で叱られカチコチの巻

こんばんは…。
今日はうきうき山家城の巻!の予定が、お稽古でしたのでそちらのネタを。

「所は九重の。東北の霊地にて。王城の鬼門を護りつつ…」



「クセ」というのは、能楽の部分の名称です。
静かに見える曲でも、のたーっべたーっとしてはいけません。



飛んだり跳ねたりする曲の方が楽しい。


怒りを我慢しつつほめてるつもりの先生の言葉に、さらに落ち込む。

今回この曲を選んでいただいたのは、基本から叩き直すため、でした。
一生懸命お稽古してくださる先生が好き。


おサボりせずに真面目にお稽古したら、また飲ませてくれるらしい。

すごく好き。


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明日は山家城の谷さんち、します。



仕舞「東北クセ」を熱血先生のもとでお稽古してきました。

お稽古に行ってきました。

発表会まで一ヶ月なので、突き放された私。
今日の先生は、熱血バージョンらしい。では私も熱血で、ごー。

仕舞、とは、能楽の素敵な箇所だけ抜き出して、地謡(じうたい)というコーラスに合わせて、様々な動きをします。

お稽古はマンツーマン。曲が習いたての時は横で謡をしながら一緒に舞って下さいます。(私がおねだりしてるのは、このお稽古)

この時に、先生の動きや間(ま)を覚えます。
自分が好きで尊敬してる先生なんだから、何でも素直に真似っこです。



型を思い出しながらぎくしゃく舞ってるので、初心者でもしない、ありえへん間違いをしちゃった。


「所は九重の。東北の霊地にて。王城の鬼門を護りつつ…」


仕舞は型を覚えてからがスタートで、曲趣に沿った位までもっていくのが、お稽古なんだろうな。

頑張りますとも。ぼちぼち。


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お稽古・仕舞「東北クセ」で、困ったことが…

今年はお稽古場のあるお寺の境内の桜が全て一緒に満開です。

しだれ桜とか、数種類あります。

昔はひょろひょろの桜だったけど、立派になったねえ…と、先生と。
うちらも桜みたいに成長してるかな。

あ、先生は、学生時代から憧れの先生ですから。
先生の謡も舞姿も、大好きです。素は、へたれやけど…好きです。





謡は「源氏供養」。

☆言葉と言葉の間がびみょーに空くので、「謡忘れたんか?」とあせるし、話が途切れてしまうので、も少し詰めて。

☆ほんまにびみょーな、0.5秒やねんけど、間延びするさかい、あかーん。

いやーん(T_T)


仕舞は、東北クセ。

☆ちゃんっと、覚えや。本番弱いんやさかい。間違えんとやった舞台、あったか?


ございませーん…( ̄O ̄)


毎回、号泣でーす。学生時代の先生は、切戸(舞台への出入口)でバスタオル持参で待機!(現実は違ったけど。しゃんっとせい!って笑われたけどっ)


☆扇をかざすのは、肩の高さやで。ちと高い。

横で一緒にしてくださってる先生と同じ高さに扇をかざしてたので、背の低い私には、それは、高い。

素人かっ。いや、素人やけども!!Σ(×_×;)!


☆左右は、右足、かけへんの。大左右と中左右はかけるけど。

先生、袴、めくっていーい?
見えませんの、私から。仕舞は足の運びが大事なんだから…先生、短パン履いて下され。

先生はきちっと着物に袴。ありがたいけど、ちーっと邪魔。
めくりたい…!!その裾、めくりたい!うおおおお!


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そして、お稽古は仕舞「東北クセ」なのだ

 はい、すみません。今「東北クセ」の仕舞のお稽古してます。


「わたし、和泉式部でーす」なシテは、仕えた中宮彰子の持寺である東北院の情景の描写にあわせて舞います。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
所は東北の霊地。御所の鬼門を護ります。
悪魔を祓う雲水の水上の山の陰になる鴨川、末白川に吹く風も心地よい。
庭の池には月が照り注ぎ、池に映る木々には鳥が宿っている。
参詣者たちが袖を連ね裳裾を交えて集う様子は、実に花の都だ。

「絶えることなき法会の数々」は日夜朝暮にあけず、松に吹く風に、あれ?秋?と気づいた。びっくり。

その吹く風は悟りを求めて天を仰ぐ心、池の水に映る月の影は下界の人々を救う仏の心。

次々に姿を変える東北院のなんと美しいことよ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

こんな詞章にあわせ、舞います。

このあと、序之舞、という、ゆったりした舞に移ります。




型は少ないしぃ、楽ちーんよね?といって、ほけーっと、のんびりーっと、たらーんっと舞えばいいわけはなくて。

クセには、クセの調子があり、さらに東北の位があるんやで!!っと、先生の怒号が飛び交うお稽古なのです。

すちゃーっと走り回るものの方が、体は楽です。鵺とか。
じいーっと。は、体がぷるぷるします。しんどいです。

本気でやったら、稽古は一日2回が限界やねんで!

だそうです。すみません、先生。わたし、あと3回はいけます。
体がおサボりバージョンだから。へへ。



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能楽「東北(とうぼく)」って?

東国出身の僧の一行が京へ上ってきます。
東北院(和泉式部が仕える中宮彰子の持寺)で美しい一本の梅に出会い、門前の男(間狂言)に「和泉式部」という名だと教えられ、うっとーりと見とれます。

一人の女性(前シテ)が現れ、「おバカ。それは梅の名ではなくってぇ、有名な『和泉式部』が愛した『軒端の梅』どす」と語り、「私、軒端の梅に住んでますのんえ」と言い残し、やがて姿を消してしまいます。



僧が梅の前で法華経を唱えると、ほわーっと女性の姿の霊(和泉式部・後シテ)が現れて、

自らが詠んだ歌『門の外法の車の音聞けば我も火宅を出でにけるかな』を口にして、懐かしく誇らしい昔日を語ります。

式部は、この和歌の力によって六道輪廻の苦しみから解脱して、今や歌舞の菩薩となって、この寺に宿っていたのでした。

そして、和泉式部の霊は、東北院の情景を愛で、昔を偲んで舞を舞います。(序之舞)

舞終わり、昔を懐かしんで袖を濡らしてしまって恥ずかしい…と、方丈へと姿を消します。そこで、僧がほわーっと見てた夢は覚めました。


かいつまむと、「僧侶が梅を見てたら、知らない女が現れてなんか喋って、次に『実は私、和泉式部!』と名乗る霊が現れて語って舞って消えた」話。(能楽の定型)

この「東北」が仕舞のお稽古の曲なのでご紹介させていただきました。


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仕舞「蝉丸 道行」髪が逆立ってる姉と百人一首の弟

蝉丸のお姉ちゃんの逆髪ちゃんは、生まれつき髪が全部逆立ってたので、パパに嫌われてしまったのでした。

能には、髪が逆立ったファンキーなカツラはないので、耳の横に付け毛したり、獅子舞のお獅子みたいなパフッとした鬘(黒頭)を付けます。


本人だって悩んで、放浪。
能楽「蝉丸」では、狂女とされてます。ひどい話(-""-;)


さて。蝉丸。といえば…百人一首のボウズめくり(^o^;)

「これやこの 行くも帰るも別れては 知るも知らぬも逢坂の関」

蝉丸が琵琶の名人と聞き付けた(某小説で阿倍晴明の相棒の)源博雅君が3年通い続けて、8月15日に秘曲「流泉」「啄木」を習えたとか。(今昔物語)

うふふ。


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仕舞「蝉丸 道行」…仕舞って、どこで何してどうなるの

仕舞には、型付(かたつけ)という、定められた動きを示したものがあります。

(ぼかしてます)

横に書かれたのが、型と行き先。

「粟田口にも着きしかば」からの動作は、
今は真ん中に立っているところなので、左拍子を踏んだら、右に回って常座へ行き、改めて右足かけて左斜め前に向きを替え、左、右、左と、三足出た最後の左足は右足に揃える。

文字で書くと…わけわからん( ̄□ ̄; なので。

「考えんと、体で覚えるんやぁ~!(*`Д´)ノ」
な、うちの先生の教えはわかりやすいでっす。


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仕舞「蝉丸 道行」で、迷子になる

型自体はなんとなーく覚えていたものの、行き先がわからず、迷子。

教えて下さる先生と背中合わせに…(T_T)



なかなか着かない粟田口…(T_T)


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仕舞「蝉丸 道行」曲趣

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
能楽「蝉丸」

醍醐天皇の第四皇子の蝉丸は、盲目。
出家させるという大義名分のもと、逢坂山に捨てられてしまいます。

蝉丸の姉の逆髪は、狂人となり、さ迷っていました。
どえらい山中で琵琶の音がするので近づいたら、なんと、弟の蝉丸。

姉弟の再会。

お互いの悲しい境遇を嘆き、慰め合い、やがて別れます。おわり。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


百人一首の蝉丸です。

…お話は単純ですが、不幸な身の上だけど誰も恨まず、悲しい運命を享受する姉弟の交わす言葉などの美しさで、マニアック人気の曲です。
(私にはよくわからんです)

仕舞「道行」前半は、逆髪ちゃんがテクテクとお散歩する場面。

逢坂山は、京都の東端の山。
新幹線上りで京都を出て一つめのトンネルは「逢坂山トンネル」。
逆髪ちゃんは、東へテクテクしたようです。

そして、水に映った自分の姿に、なんてこったい (;_q) と、しゅん、とする後半。


仕舞の詞章要旨は、以下の通り

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
花の都を立ち出でて

鴨川や白河を通り、都の外れの粟田口に着いた。
通り過ぎた音羽山。やっぱ都が名残惜しいなあ。

松虫や鈴虫やきりぎりすが鳴く夕影の山科。
里人さん、後ろ指差さないで。
狂人なれど心は 清滝川の名のようにきれいなんだから。

逢坂の関まで来たよ。
きれいな水がある井戸を覗いてみた。

我ながら浅ましや…
髪は逆立ってぼっさぼさ。眉墨も乱れ黒くにじんでる。
そんな私、逆髪の影が映る水は鏡のよう。

これが本当の私の姿だったのだわ…。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

切ない逆髪ちゃんなのです。


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プロフィール

つねまる

Author:つねまる
史跡をちょろ見しながら、景色を楽しむゆっくり旅。地味。

古典芸能の能楽の、謡と仕舞のお稽古ぐだぐだ日記も。

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