能楽の面(おもて)の取扱い方法
こんにちは。

能の面(おもて)は、4~5百年前のものが使われています。
博物館のガラスケースの中に飾られるよりも、
面(おもて)は、舞台で使われてこそ生きるもの。
【能楽の歴史】

(福知山市一宮神社の能舞台)
まず勢力を伸ばしたのが、興福寺等に属し、祭礼に奉仕した大和猿楽四座。
外山座 →宝生座
坂戸座 →金剛座
円満井座→金春座
結崎座 →観世座
これに元和年間に金剛座から分かれた喜多流を加えた「四座一流」が現在の能楽シテ方五流です。
【能楽の受難】

(福知山市一宮神社の能舞台)
猿楽を元にする能楽は、足利義満、豊臣秀吉、徳川家康など、時の権力者の庇護の下で発展し、江戸幕府において「武家の式楽」となり最盛期を迎えます。
サラリーは雇い主である大名家等から得ていた能楽師達。
大名家が所有する面(おもて)、装束等の使用を認められていました。
ここで、明治となり、全てがひっくり返ります。
お金が必要となった元大名家が所有財産を質に入れ、あるいは売却。
雇用主を失った能楽師の中にも、商売道具を売らざるを得ない家もあり。
能楽師や旦那衆等が慌てて質流れ品を買い集めるなどしましたが、時既に遅し。
面(おもて)や装束等、数多くの貴重な品がこの時、散逸します。
よって、現在も舞台で使うことができる面(おもて)は、非常に貴重で大切なものです。
【面(おもて)の取扱方】
昔はお正月には、能や舞楽などの番組で楽しみましたが、昨今はすっかり減ってしまって残念至極。
と思ってたら、さんまのまんまの新春特別番組で、野村万斎先生が。

狂言師の野村万斎先生。
手にしているのは、面(おもて)を入れる面箱。
容易に触れてはならないものです。
私は面箱を見たら走り去ります。

面箱の中で滑らないように、木綿の布で包み

面(おもて)ひとつずつを、綿入れの布で作った袋に入れてます。

さらに、面(おもて)の装飾がされた表側は別の布(面あて)をあてており、

厳重に保護しています。
面袋と面あてには、古布を用いるので、時々すんばらすぃー生地に出会うことがあります。
昔の刺繍は手縫いで丁寧で、ほつれないんですよ。

ここから、面(おもて)の持ち方。

面袋と面あてを後ろへまわして、

こう持って、面(おもて)を眺めます。
装飾が人の手の脂で痛むので、紐を通す穴の部分だけを持ちます。
決してわしづかみにしてはならず。
真田丸第27回「不信」。

使用された面は、金春家に伝わる300年前の「天下一河内作の小面」。
http://ameblo.jp/yamaitsunao/entry-12178834390.html

べちょっと持つのは厳禁。これでよし、です。
本年もよろしくお願い申し上げます。お正月に、ぼやーんっとテレビを見ていたら、野村万斎先生がご登場。うふふ。本物の面を扱うところは撮影できないので、いいもの見ました。うふふふ。さて、週末は大阪でも雪の予報です。先週は徳島の旅でうきゃうきゃしたので、今週はおうちでのんびり。というより、金がないっ。給料日はまだかーっ!?



いつもありがとうございます。

能の面(おもて)は、4~5百年前のものが使われています。
博物館のガラスケースの中に飾られるよりも、
面(おもて)は、舞台で使われてこそ生きるもの。
【能楽の歴史】

(福知山市一宮神社の能舞台)
まず勢力を伸ばしたのが、興福寺等に属し、祭礼に奉仕した大和猿楽四座。
外山座 →宝生座
坂戸座 →金剛座
円満井座→金春座
結崎座 →観世座
これに元和年間に金剛座から分かれた喜多流を加えた「四座一流」が現在の能楽シテ方五流です。
【能楽の受難】

(福知山市一宮神社の能舞台)
猿楽を元にする能楽は、足利義満、豊臣秀吉、徳川家康など、時の権力者の庇護の下で発展し、江戸幕府において「武家の式楽」となり最盛期を迎えます。
サラリーは雇い主である大名家等から得ていた能楽師達。
大名家が所有する面(おもて)、装束等の使用を認められていました。
ここで、明治となり、全てがひっくり返ります。
お金が必要となった元大名家が所有財産を質に入れ、あるいは売却。
雇用主を失った能楽師の中にも、商売道具を売らざるを得ない家もあり。
能楽師や旦那衆等が慌てて質流れ品を買い集めるなどしましたが、時既に遅し。
面(おもて)や装束等、数多くの貴重な品がこの時、散逸します。
よって、現在も舞台で使うことができる面(おもて)は、非常に貴重で大切なものです。
【面(おもて)の取扱方】
昔はお正月には、能や舞楽などの番組で楽しみましたが、昨今はすっかり減ってしまって残念至極。
と思ってたら、さんまのまんまの新春特別番組で、野村万斎先生が。

狂言師の野村万斎先生。
手にしているのは、面(おもて)を入れる面箱。
容易に触れてはならないものです。
私は面箱を見たら走り去ります。

面箱の中で滑らないように、木綿の布で包み

面(おもて)ひとつずつを、綿入れの布で作った袋に入れてます。

さらに、面(おもて)の装飾がされた表側は別の布(面あて)をあてており、

厳重に保護しています。
面袋と面あてには、古布を用いるので、時々すんばらすぃー生地に出会うことがあります。
昔の刺繍は手縫いで丁寧で、ほつれないんですよ。

ここから、面(おもて)の持ち方。

面袋と面あてを後ろへまわして、

こう持って、面(おもて)を眺めます。
装飾が人の手の脂で痛むので、紐を通す穴の部分だけを持ちます。
決してわしづかみにしてはならず。
真田丸第27回「不信」。

使用された面は、金春家に伝わる300年前の「天下一河内作の小面」。
http://ameblo.jp/yamaitsunao/entry-12178834390.html

べちょっと持つのは厳禁。これでよし、です。
本年もよろしくお願い申し上げます。お正月に、ぼやーんっとテレビを見ていたら、野村万斎先生がご登場。うふふ。本物の面を扱うところは撮影できないので、いいもの見ました。うふふふ。さて、週末は大阪でも雪の予報です。先週は徳島の旅でうきゃうきゃしたので、今週はおうちでのんびり。というより、金がないっ。給料日はまだかーっ!?



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